スーパーで学ぶイースター

スーパーに行ってみると。

2015年4月3日コナ 106

チョコレートやクッキーのスタックとその上にHappy Easterのバルーンにウサギ。その周囲の床の上に鉢植えのユリがグルリと。ユリを見て葬祭を想いがちな者としては、もっと高いところに置いてはと思ったり。この種のユリは英語でEaster lilyと呼ばれています。和名は「テッポウユリ」で葬儀には向かないかもしれません。とにかくこのユリ、英語圏ではイエス・キリストの再生を祝う祭りEasterのシンボルです。

4月5日日曜日がその祝祭の日イースターサンデーです。私の友人で20代でハワイに移り住み、大学で教えておられる尾崎幸雄さんは、クリスチャンの学校なので3日の金曜日Good Fridayが休みで3連休となったと、今日の電話で話していました。というわけで金曜に休む店舗もあり、日曜のみ休む店も多く、イースターはチョコやクッキーだけではないのです。

「揺り」が語源とよく言われる花の話に戻ると、我らがWikipediaのEaster Lilyのページに(http://en.wikipedia.org/wiki/Lilium_longiflorum): 米国は20世紀初期までバミューダ諸島からユリを輸入するも産地で病気が発生し、米国独自種の改良努力が始まる。その間、ユリの球根は日本に頼っていたが真珠湾攻撃以降、日本からの輸入が途絶え、「復活祭百合」という名の小型鉢植え用新品種が主流になった、と。

命名の由来に関しては、その美しさ、清らかさ、強さなどがひとつ。また、イエスの山上での次の言葉もそのひとつとのこと。「野のユリのことをよく考えてみよ。骨折ることも糸紡むこともなく育っていく。それでいて、皆心せよ、ソロモン王が栄華の極みでさえ、あの中の一輪ほどに着飾ることはなかったと」  Consider the lilies of the field, how they grow; they toil not, neither do they spin: And yet I say unto you, That even Solomon in all his glory was not arrayed like one of these.

liliesという部分、原義は「花一般」で「野の花」といったイメージだったとのこと。ただ、個人的には、映画『野のユリ』(1963 Lilies of the Filed)が日本でも公開され、聖書からそのままタイトルとして流用したという認識のまま、このスーパーKTAまで来て、「このユリ」に会いました。

余談ながら同映画の主題歌Amenが日本でも大ヒットし、「アーメン」でなく「エイメン」とも言うのだという発見も新鮮で(それまで子どもらは「アーメン、ソーメン、ヒヤソーメン」というライム風パスワードのようなものをチャンツしながら育っていったのでした)、替え歌「A~面、B~面」(レコードの表裏に掛けたもの)を映画・洋楽ファンが歌っていました。監督ラルフ・ネルソンはこの成功に気をよくして続編Christmas Lilies of the Fieldなるテレビ映画を作ったようで、この「クリスマスユリ」は、「イースターユリ」の白とは違い、ピンクや赤です。

「スーパーのユリ」に惹かれ、blongになりました。イースターの楽しき主役はウサギEaster Bunnyと卵Easter eggsですが、それはまたいずれ。

以前に、イースターは日本のネクスト・ハロウィーンになるか?と申しましたが、花に関しては、桜を鉄砲百合が撃ち止めることはまずないでしょう。

 

今日の『ラジ英』 カントリーウエスタン

復習日です。火曜日のダイアログはCountry-Western Fansでした。country-and-westernという表記が長いのでcountry-western、countryやC&Wと略されます。

伝統的なC&W曲、Your Cheatin’ Heart、Oh, Lonesome Me、The Tennessee Waltzなどは、失恋、喪失、傷心がテーマで、それをシンプルな語彙表現で歌い胸を打つ、これがC&W伝統の真髄です。ただ、曲名を長くして興味を引き付けるという変わった伝統もあります。例えばエルビス・プレスリーが有名になった最初のレコードI Forgot to Remember to Forget(拙訳:忘れずに忘れることを忘れたよ) がその例で、彼はこのC&W作品に独自のエルビス節を組み込んでいます。興味深いタイトルを上げてみましょう。ちとうるさいですが、拙訳も載せました。文学の香り高きとはいきませんが、面白うてやがて哀しきカントリーソングタイトルをどうぞ。

I Keep Forgettin’ I Forgot about You 「君のことは忘れた、ことを忘れてばかりいる」、  I Wanted You to Leave Until You Left Me  「あなたが去るまではあなたに去って欲しかった」、Why Have You Left The One You Left Me For?  「私を捨てて一緒になった人を捨てたのは何故?」、The Last Word in Lonesome Is “me”  「Lonesomeの最後の言葉はmeなのさ」、What Made Milwaukee Famous (Has Made a Loser Out of Me)  「ミルウォーキーを有名にしたもの(で俺は駄目男になりました)」、Velcro Arms, Teflon Heart  「マジックテープの両腕とテフロンの心」、 If You Don’t Leave Me Alone、I’ll Find Somebody That Will  「俺をひとりにしてくれないならそうしてくれる人を見つけるぞ」

ところで山下直子さんは亡きロカビリースター・山下敬二郎さんの奥様で自らもC&Wのシンガーです。サロンの生徒さんでもあった関係で、コンサートに妻と招待して頂きました。私はStetsonのカウボーイハットで馳せ散じました(使い道がありました!)。発音と声が立派、そしてきれいなスマイルの揃った方で、Stand by Your Manをはじめ素晴らしいパフォーマンスでした。かつ「テネシー・ワルツ」などを歌わせて下さり楽しき晩でした。ベテランのバンドの皆さんも一緒のショットです。(@赤坂ステージワン)

__

 

桜染め

ハワイより。冬にブログで紹介したパイナップルの赤児が、このようにかなり大きくなっています。pig(イノシシ wild boarのこと)に喰われなければと祈るばかりですが。

KONA SPRING 2015 013

昨日世界のエイプリルフール作品を紹介できるかも知れないと言いましたが、現在多数の好事家やメディアが集計中なので、しばらくあとに。こちらでは、もうすぐ日付が4月2日に変わりますが、その前に、North Hawaii Today新聞の今日の記事より。ピンクの桜に飽きた東京の男性がスプレーペイントで・・・。

A Paintstaking Job Well Done!

KONA SPRING 2015 080

A Tokyo man, being weary of the same pink-colored cherry blossoms blooming all over the town, decided for an April Fools’ Day prank to sneak into a nearby park the night before, climb up a cherry tree and spray-paint its blossoms blue.  And so he did it.  See the hard job well done at dawn, which allegedly shocked serious sakura lovers to the core!

努力は買いますが、これはyours trulyの作品で、North Hawaii Todayという新聞もありません。木はジャカランダ(jacaranda)で青い花が咲き、今、あちこちで満開です。ジャカランダで企んだ本人がApril fool!と呼ばれてよいでしょう。一瞬信じた方、Thanks soooooo much!

 

今日の『ラジ英』 April Fools!

__

今日は講座冒頭で一瞬驚かれたかもしれません。お騒がせしました。子どもっぽい悪戯であり大人はしない。これが和風April Fool’s Dayのコンセプトでしょうか。が、私の周りには幼少時から私を騙す大人があちこちにおり、成人後もその犠牲になることが多々あり今日に至っています。嘘はしょっちゅうはいけません。しかしこの日だけは!という精神で、英語圏ではいわゆる大新聞、大西洋の東はロンドンタイムズ、大西洋の西はニューヨークタイムズが率先して、毎年とんでもない嘘の記事をメディアが掲載・放送等を行います。そろそろロンドンあたりで出始めている頃です。明日にでもご紹介できれば幸いです。お暇な方は

http://hoaxes.org/aprilfool/

で過去の嘘100選をご覧になれます。特に1位に輝いたスイスでスパゲティーが大豊作のニュース映画は実に見事で、

http://hoaxes.org/aprilfool/P90

ユーモアの麺目躍如たる出来映えです。今日の表現This is my kind of car!を応用して、This is not my kind of humor!という方もいらっしゃるでしょうが、年に一度の嘘であるなら許してあげたいものです。