サンフランシスコ在の娘が、友人とドライブに出た折りに、市から出ようとするところで撮った写真を送ってくれました。
町を覆っている霧の外れにさしかかったところです。
smogでなくfogであるところがホッとしますが、それにしてもその向こうの青空と対比すると実に暗い。
英語にWe’re not out of the woods yet.(まだ安全ではない)という表現があります。「森」を危険のシンボルにしたイディオムですが、それを想起させるようなイメージです。
しかし、We’re not out of the fog yet.という慣用表現はないようです。この節水の町に霧がなくなれば、干上がる可能性が大きいからです。
ちなみに、市歌の「想い出のサンフランシスコ」の一節にも霧が登場します。
The morning fog may chill the air, I don’t care.
My love waits there in San Francisco.
Above the blue and windy sea
When I come home to you, San Francisco,
Your golden sun will shine for me!
朝霧で空気は冷たいけれど構わない。私の愛する人が待っている。青く風の強い海の上、私が帰ったときには、お前の金色の太陽が私のためにきっと輝いてくれる!
最後の行のwillは’llとならず、「必ずそうなる」という単純未来形の強調となって、意志さえ感じさせます。さらにこのwillが、ラストの繰り返しの際にはメロディーの山になっています。晴れることの非常に少ない町への願い、ひいては変わらぬ愛への願いがこのwillに込められています。カラオケで感じてみませんか。