4月2日のダイアログA for Apple Pieに、内容を強める役割を担うeverが2度登場しました。
まず、
C: Would you like another slice? / R: Would I ever!
これはWould I like another slice? (私がもう一切れいかがですかですって?)という疑問形の形をとった「欲しいですとも!」という意味の反語です。これに「いつでも(always, at any time)」という意味のeverを加え、Would I ever (like another slice)!とかWould I (like another slice) ever!と( )内を省いて縮め、「欲しいですとも、いつだって(こういう美味しいものならば)」という気持ちで発します。
この疑問文であって疑問でないという言い回しは、古代ギリシャから始まった話し方の学問rhetoric(修辞学、レトリック)の1テクニックでもあり、「修辞(学)的疑問文」rhetorical questionと呼ばれます。おそらくこういう言い方は、その前からあったと思われますが。
それはともかく、Hungry?と尋ねられてAm I ever!などと応用できます。疑問文ではないので文末で抑揚を下げます。
もう1カ所は、
You’re the best cook ever!
これは、最上級+名詞+everの形を使ったもので、「これまで、今までのどの時点から見ても」、つまりat any time=everという理屈で、「あなたはこれまでで最高のコックさん!」という、やはり強調された言い回しになります。
We’re planning the largest ever job fair.(弊社では過去最大の就職フェアを計画中です)のように順番を変えて言うこともできます。
ここで、私の最大の弱点である、場をわきまえぬ言語遊戯をここでも披露させて頂ければ、Would I ever?は「欲しいですってever!」と訳せましょうや(無理でしょう)。