hauntは動詞だと、まず「幽霊が取り憑く・たたる」という意味があり、ひと昔前のホラーものには、
I’ll haunt you! I’ll come back to haunt youuuuuu!
といった場面がよくありました。
The ghost of the dead wife haunts the house.
といえば、ラフカディオ・ハーンの「葬られた秘密」The Dead Secretの状況です。
そうした家で、かつ大きい所は、haunted mansion(取り憑かれた屋敷、幽霊屋敷)と呼ばれ、ディズニーランドにも一軒あります。
映画に、The Haunting(『たたり』1963年)というタイトルの作品があり、ぼくは1999年のリメーク(『ホーンティング』)しか見ていないのですが、立派な出来とは言えず、そのネガティヴな後味が、It haunted me for quite a while.でした。1963年版のフルムーヴィーがYOUTUBEにあるようなので、いつかチェックしようと思います。
見えないものを感じさせるというのが”古い”映画の良いところでもあり限界にもなっていましたが、今はCGIを使って出来る限り見せるという方向があり、見せるものがそれなりに怖くないといけません。見えないものが見えないままで怖いという世界が懐かしい。ぼくがラジオ好きなのは、古い人間だからかもしれません。
このThe Hauntingについて、Rotten Tomatoesという映画評のサイトのapproval ratingを見ると、
オリジナル:86% https://www.rottentomatoes.com/m/1009277-haunting/
リメーク版:17% https://www.rottentomatoes.com/m/1090789-haunting/
と圧倒的な差があります。
映画の批評家とアマチュアのコメントがアップされています。興味と時間のある方は是非。
「スターダスト」は、小学生の頃、意味もよく分からずにナット・キング・コールと一緒に歌っていた曲ですが、その歌詞には、
The melody haunts my reverie.
という部分があり、「(去りにし恋人を思うとき)このメロディーが私の夢想につきまとって離れない」ということです。hauntを形容詞にして、
It’s a haunting melody.
などと表すこともできます。この形容詞は「忘れようにも忘れられない」といった意味合いを持ち、美しい、あるいは忌まわしいメロディー・出来事・イメージなどに使われます。
さて今日のラジ英のタイトルOur Old Hauntsですが、このhauntは名詞で、「よく出入りする所、よく行く店」を表し、「たたり」とは無縁です。oldがつくと、「昔よく行った所」のことです。やっと出ました、hauntに明るい用例があるのです。「よく出る」でなく「よく出たり入ったりする」ほうです。