へリコプターペアレント

ペアレントは英語のparentが日本語化したものですが、この言葉の主と僕が初めて遭遇したのは高校時代で、場所は手売島のユースホステルだった。列車で札幌から深川、そして留萌、そこから当時は目的駅の羽幌まで鉄道があった。羽幌からフェリーに乗り換えて手売島のYHまで行ったのだが、責任者がペアレントと呼ばれていた(今もそのようだ)。ペアレントの指示に従って・・・といった説明が旅行ガイドブックに載っていた。手売のペアレントは確か若林さんという方だったが、暖かく迎えてくれた。表札にそうあったから覚えている。中林さんだったらごめんなさい。
 往き帰りの荒れた海、オロロン鳥が住み着いた断崖絶壁の他に、部屋でのベッドメーキング指導が目新しかった。角にしっかりシーツを押し込める、英語で言うhospital cornersのような方法を実際に教えてくれた。お世話になりました。このあたりから「ペアレント」なる語がスタートしたように思う。

600年ほど早回し。同じペアレントでも、helicopter parentという言葉が英語の語彙に入り込んでいる。ヘリコプターペアレントとして日本でも飛び交い始めているかもしれない。要するに、子供の家庭生活と行動範囲全てに、上方から目をこらし、環境を整備してやり、周囲に口を出して、何としてでも成功への道を敷いてやる親といった、戦略的な響きのある言葉なのだ。1969年に生まれ、2011年に辞書の殿堂入りを果たしたという。
 その他、トラブルを未然に防ぐため、あらかじめ道を作り整備するという意味合いのsnowplow parent(除雪車ペアレント)、bulldozer parent(ブルドーザーペアレント)、lawnmower parent(芝刈り機ペアレント)といった言葉も生まれている。
 そして、このタイプで最新のペアレントとして殿堂入りを狙うのが、drone parentで、目立たず行動出来ることから、ライバル化し、ヘリを落とすのは目に見えている。

以上、親と気付いて取り上げました。

ピーター・ヴォン・ゴムさんのYTとポッドキャスト番組

米国出身の声優Peter von Gommさんがユーチューブとポッドキャストの英語番組を始めました。Serial Talkerという名で、クライム関連の恐めのお話を聞くことができます。CM、アナウンス、英会話楽習など、幅広く活躍していらっしゃいますが、よく時間があるなあ。以下リンクです!

YT

https://youtube.com/channel/UCVv5X_tcJoNErw5isUOcVXQ

PODCAST

https://podcasts.apple.com/jp/podcast/the-serial-talker-podcast/id1548239093?l=en&i=1000504924090

タイガー・ウッズ事故のヘッドラインが・・・

ヘッドラインの
  a long shot
は、的までの距離が長いというイメージから、
  成功の確率が低い
という意味合いで慣用句化したものです。

 ただ、「成功の確率が低い」とズバリと言わずに、ウッズの再度のカムバックは「的まで長い距離がある」とぼかし、「的に当たらないとは言っていない」といったメッセージを送ることができる、というあたりにイディオムのパワーがあります。

 ただ、しかし、ゴルフ選手についてこの慣用フレーズを使うのは、それもこうした深刻な内容の記事の見出しに入れ込むのは、ちと公平を欠くような気がします。I feel it’s a little unfair.といった気持ちです。
 もちろん、通常、Her recovery is a long shot.のように頻繁に使いますが・・・ I hope he gets better soon.

 
 

loose food(ゆるいフード?)とは

ゴミゼロ、zero wasteの特効薬にloose foodがあるという。

太古、買い物によく行かされた。「アイビキ200ね」などと頼まれたことを思い出す。デヴィッド・リーンの映画でないことはわかっていたが、意味も知らずに肉屋の店頭で大きな声で注文をしていた。loose foodとは、「ゆるい・だらしない食べ物」ではなく、当時の食品の有様、つまり「あらかじめ包装されていない食べ物」のことを意味する。あの頃はみなlooseでだった。新聞紙や竹の皮で包んで手渡されるときのしっとりした感触を覚えている。

ちなみに
buy loose food
は、そういう食品を買うこと。

buy food loose
は、「ルースの状態で食べ物を買う」つまり「食品を包装されていない状態で買う」ということ。

buy food by weight
は、「重さで食べ物を買う」「量り売りで物を買う」という意味。

今、市場で買い物をするのが好きな私は、「腿肉の挽肉200」などと言っている。当時と幾星霜後の今と、声だけが変わったような気もする。ただ、お使いではないのと、団子にして味噌汁にして10数分で出来るようになったところは大きな違いだ。

注: 日本語になっている「ルースフード」(大きなフード)は英語ではloose hood「ルーsフッd」。

『スタートレック』の度量衡

フッと、SFファンの私は、あのテレビSFシリーズの快怪作「宇宙大作戦」(のちに「スタートレック」)での使用距離単位はキロだったのかマイルだったのかと思い立ち、ネット上に着陸した(まだ火星からの興奮の中)。

米国での放映は1966年9月8日から1969年6月3日とある。
何と、初の月面着陸69年7月20日のひと月少し前に終了とは。

皮膚の色から出身国・出身星まで違う人々の集合体として異彩を放った番組「宇宙大作戦」Star Trekは、「スパイ大作戦」Mission Impossibleと並ぶ名物番組だった。

検索すると、あるものですねウエブサイトが。
  When did Star Trek start using metric system
  https://www.trekbbs.com/threads/when-did-star-trek-start-using-metric-system.281280/

メートル法は the metric system
「ヤードポンド法」は日本語での造語で、おおまかに、
英国ではthe imperial units (帝国単位)、
米国ではthe US customary measurement system(米国慣用単位)と呼ぶ。

さてそのサイトの判断は: 2つ目のパイロット番組から、メートル法が使われていたが、ヤードポンド法も使われたという。
The original series used metric measurements all along, starting with the second pilot (Kelso saying that the beacon they picked up was one meter in diameter), but they also frequently used Imperial measurements such as miles. 

吹き替えだったし、気にもしていなかったし、マイルと言われても距離感はつかめず、しかし異国風かつ宇宙的に聞こえたのかもしれない。

「NASA、ついにメートル法に移行!」というサイトもある。
https://www.space.com/3332-nasa-finally-metric.html#:~:text=It%20will%20also%20make%20communications,rover%20for%20a%20science%20project.&text=NASA%20has%20ostensibly%20used%20the,a%20few%20projects%20use%20both.

2007年の記事だ。
将来の月面での作業はメートル法。パーツもすべてメートル法で作製し、月面の住居の修復もロシアのレンチを使うことも出来るようになるとある。地上は無理かもしれないが、米国は度量衡の世界で国際的になると決意したということ。

参考まで:

When NASA returns astronauts to the moon, the mission will be measured kilometers, not miles.

The agency has decided to use metric units for all operations on the lunar surface, according to a statement released today.

The change will standardize parts and tools. It means Russian wrenches could be used to fix an air leak in a U.S.-built habitat. It will also make communications easier, such as when determining how far to send a rover for a science project.

ネット上初のジョーク

umamiの話をしましたが、それを使ったノックノックジョークがまだないようです。そこで一句。

Knock, knock.
Who’s there?
Umami.
Umami who?
U-ma-mi-t somebody today!

「今日、出会いがあるかも知れませんよ!」 
You might meet somebody today!

umamiの発音ですが、maのピッチ(音高)が高くなります。で、You MIGHT meetのように「かもしれない感」を強くだし、かつ同時にuMAmiと苦しく重ねる姿が、愛でたいわけです。それと、サイキックのような調子を加えるのも良いでしょう。(但し、umamiをまだご存知ない方もいるので確認してから。)

うま味のない趣味かも知れませんが、通じ合うこともあります。

laugh a little ― 5 無重力で読書

無重力(zero gravity、zero G)の中で読書をしていると止まらない?というジョーク。

Any book is a great book in zero gravity. You can’t put it down.

can’t put (the book) down/can’t put down the book: 「本が面白くて置く(置いて休む)ことができない」という意味をゼロGに掛けてあります。
I’ve got a good one.と言えば、誰でも、Oh, yes? You do? What is it? Let’s hear it. などと言って耳を貸してくれますよ。それほどgood oneの意味「面白いジョーク」は英語圏に浸透しています。

米国探査機メートル法で火星着陸!

探査機(rover)忍耐号(Perseverence)が火星に着陸した。
NASAがそれまでの経緯を短くまとめたものがここに。

https://mars.nasa.gov/news/8865/touchdown-nasas-mars-perseverance-rover-safely-lands-on-red-planet/

中程で2重に感動。

まず
  “Twenty meters off the surface.” (地表まで20メートル)
というSwati Mohan博士の興奮気味のアナウンスがある。
 そのあと沈黙がややあって、
  ”Touch down confirmed. Perseverance safely on the surface of Mars!
  (タッチダウン確認。忍耐号、無事火星表面に!)
感動スタート。

かつ、SF映画では常識になっているmeters(メートル)を聞けることに感動。ヤードはゴルフ、メートルは宇宙。これからも宇宙で益々頑張れメートル法と感動!!