このあいだのジョン・ウェイン

訪れてみれば今回のswim trunksはzigzag pattern! 彼の人生のよう。何十本というB-Westernsのあとジョン・フォードにキャストされて主演したStagecoach「駅馬車」で☆に。どこかセンチメンタルで雄々しいヒーロー役が定着。センチメンタルといえば、The High and The Mighty「紅の翼」では飛行機事故で妻子を失ったパイロット役。口笛を吹く癖がある男でwhistling in the dark(不安や悲しみをかき消すために平気な様を装う)というイディオムも想起させますが、その音色が美しい、というか、美しすぎて似合わない。似合わないということだと、THE CONQUEROR「征服者」でジンギスカンを演じているのが窮極のミスマッチだが、薄気味悪くてこれまでの小生の人生であの映画は極力避けてきている。一部スーザン・ヘイワードとのシーンなどは両者に関するおぞましき記憶。撮影はネバダ州で、おりしも核実験の灰収まらぬ中での作業。スタッフキャストはその後、ウエインも含め、70年代までに多くが癌で亡くなっている。
マッカーシズムの嵐の中では委員会へ名前を告げた告げないの噂。
ベトナム戦争応援映画The Green Beretsを監督主演。
遺族が反戦派の“攻撃”を恐れ、彼の墓石は無銘。
ウエインはネイティブアメリカンを敵にした多くの映画にも出演しているが、ジョン・フォードがかつての“悪役たち”へのredemption として監督したCheyenne Autumnには出ていない。
晩年の映画MacQの刑事役ではジャケットとズボンである! 悪玉に車を挟まれ出られなくなったシーンで”What the hell.”と、うるさい蠅をゆっくり手で追うような調子で言ったのが忘れられない。ほとんど焦っていないのである。Back to the Futureの終盤でDoctor Brownの言うWell, what the hell.と個人的に双璧をなす。
よく撃ち、よく頭皮を動かして怒り、よく恥ずかしげに顔をしかめる。静かなる男は結構忙しかった。
彼と英語島でお近づきになったのはどなたかの思し召しか。
Stagecoach「駅馬車」を見たのは子どもの頃だが、映像、音楽、物語が心に染み通ってゆく印象が今も消えない素晴らしい映画。
パニックの中で乗り物の乗客が織りなす人間ドラマを描いたテンプレート映画は、この「駅馬車」、そして「紅の翼」(エンジンが火を噴くことから)で、その両方にウェイン氏が登場している。よほど頼りにされていたようだ。

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