優れた者や物と劣る者や物とを選り分ける、という意味のイディオムだぞという説明が当の然とされる。が、イディオムというからには、「優れた」とか「劣った」とかいう生々しい言葉遣いを嫌った、メタフォリカルなところが信条なのだから、訳すときは「麦と殻を分ける」と直訳もいとわないぞというくらいの敬意は払ってしかるべきだ。でなければ、長年生き延びてきた表現が泣く。それに本来、聞いてわかりやすく想像力を喚起させるものなのだから、難しい漢字熟語を発するときに感じる古代中国文化の輝かしさを味方にしたよな気分というよりは、ずっとフラットな目線での使用が大切だ。
Longmanでの説明は: to choose the good and useful things or people and get rid of the others
ズバリと言ってのけたぜという感のある説明だが、中身を守って育ててきたもみ殻が何だかかわいそうだぞ。
ま、意味は意味、イメージはイメージと思ってみましょう。例文は
Cambridgeが: The first round of interviews really separate the wheat from the chaff.
付属の中国語が: 第一輪面試確實分出了優劣
「優劣」を「麦殻」とすると生々しくなくなるかな。シンプルで使い勝手の良いのは
It’s necessary to separate the wheat from the chaff.