詩人・作家の西沢杏子さんが『カゲキリムシ』を上梓され、「同じ菜園仲間に」と初版をいただいた。才媛の菜園と同じはずはないが、仲間にしていただいてありがたく、拝領拝読した。
ある日ある虫に捕らえられ、影を少々食べられた男子勇希が、いろいろな他の生き物との会話が可能となり、アリスがラビットホールに落ちるなら、勇希はモグラ穴にもぐりこみ、さらにあちこちで、ヒトを含む想定外の会話と遭遇を続ける。言語遊戯もそこここに。「対象:小学校中学年から」とあるから天井にぶらさがる小生も有り難し。エンディングの意味を考える日々。影が薄くなった分、リスニング力が強化されたか。世を見る目が開いたか。西沢先生の生き物への深い知識と愛情に基づいた語りはいつもながら楽しかった。
詳しくは:
http://www.terrainc.co.jp/index.php?1116%E3%82%AB%E3%82%B2%E3%82%AD%E3%83%AA%E3%83%A0%E3%82%B7