『遠山顕のいつでも!英会話入門』Q&A

ムック『いつでも!』の内容に関する質問がちらりほらりと来ています。そこで、Q&Aコーナーをセットアップすることにしました。質問はこちらで選び、お名前は明かさず、恐縮ながら不定期にお答えします。悪しからず。質問はこのページの一番下にある投稿フォームからご送信ください。

メッセージ本文: 
はじめてお便りします。近藤と申します。中学校の英語教員です。もうすぐ定年が近づいています。しかし、最近、あらためて英会話の練習をしようと思い立ち、音読練習にぴったりのものはないかなと考えていましたところ、学生のころ(〇十年前)にラジオ!でかかさず聞いていた遠山先生のことを思い出し、この教材で学習しています。さて、質問です。

① 2023年夏号 P72  keeper が 大切にする人(もの)の意味になるのですか? keepはそもそも〇〇を保持するとか大事にとっておくという意味なので、She is a keeper,. が「彼女は(あなたが)大切にする人」という意味になるのがなぜかわかりません。私が他動詞としてkeep を見ているからなのでしょうか。なんだか、しっくりこないのです。いかがでしょうか。

② もう一点  同じく P72

    he ‘s got a job lined up in Brownport working for an ….  の文構造がわかりません。 working は どのような 文法的な「はたらき」(ダジャレではありません)をしているのでしょうか。

よろしくお願いします。 P,S,  ときどき勝手に、遠山先生の番組で学んだ、英語の練習方法などを授業で使わせていただいています。

ッセージ本文
Q: いつも楽しいレッスンをありがとうございます。秋号を待ちわびていたので、早速わくわく聴いています。Dialog 2の”Before We Move On!”で”Big congratulations to your sister on her wedding!” という例文がありますが、その昔に”Congratulations” は何か必死でがんばった(勝ち取った)ことに対して使うというニュアンスがあるので、結婚のお祝いに使うのは(ライバルを蹴落として相手を勝ち取ったという感じ?)不向きだと聞いたことがありますが、今では問題なく普通に使われているのでしょうか。当時は”Best Wishes” が無難だと言われていた記憶があります。ご教示いただけますと幸いです。

: 私にも何度か聞いた記憶があります。まずはご意見番のMiss Mannersのところまで行きました。
これは、米国各地の新聞に同時配給されている人気記事のひとつで、マナーに関するyardstick(尺度)とされています。そこでミス・マナーズは、貴方と全く同じ質問を持った米国人女性に、次のように回答していました。
・Your mother may be pleased to hear that Miss Manners still makes this distinction. But nobody else does. 
 母親から祝福の言葉は男性用と女性用に分けるべきかもと言われた女性への答えのようです。開口一番ミス・マナーズは「私はまだ分けており、お母様はお喜びでしょうが、分けるのは私だけでございます」と言い、続けて
 And as it is based on the premise that the bridegroom is lucky to have taken a bride, and that the bride may be in need of luck, it is hard to justify — and impossible, even with that silly division in mind, to apply to a wedding of two brides or two bridegrooms.
 「新郎は花嫁をめとって幸運、新婦にはこれから幸運が必要という前提からの発言ですが、二人の花嫁たちや花婿たちの式で、この愚かな区別はしずらいのでは」と今後の注意を促しています。
 ネット上には次のような意見もありました。
The reason is totally outdated. I think that great couples “catch” each other.
 現代はカップルがお互いを“捕まえる”のだから(両方共よくやった!で良い)。
Personally, I think brides should be congratulated since, in most Western cultures, the bride are the ones who make all the wedding decisions, while the grooms simply have to show up sober.
 西洋文化では、式のあれこれの決定をすべて花嫁がやり、花婿は(独身最後のパーティの翌日)しらふで出席するだけ。花嫁へのCongratulations!は当然である。
I don’t just think that’s old fashioned – it’s also very sexist! I would expect to be congratulated on my wedding day.
 時代遅れだし、男女差別だ! 私なら式の日にCongratulations!を望む。
 やや穏やかな見解もありました。
Most brides and grooms aren’t aware of this dated tradition and may overlook your “etiquette blunder” if you inadvertently pop off congratulations in the excitement of the day.
 大半の新郎新婦は、この古くなった伝統を知らず、式当日の喜びの中で、あなたが”エチケット違反”をしてCongratulations!と言っても気に止めないでしょう。
 「狩人vs.獲物」というイメージは避けられているようですね。最後に、「しきたりの残る地域や家庭もあり、知識として覚えておいて損はない」と、これは身近にいる元新婦の意見でした。

メッセージ本文 
2023年夏号 Dialog13にて、
She looks like she’s put on some weight.
のshe’sは何の略でしょうか。進行形でも受動態でもないと思われるのですが…

A: フランス語では発音上、hが落とされます。昔々フランス語が母語で日本語をよく話す女性が、「おらおら」と言ってものを指し、一瞬恐怖を覚えたことがあります。ヘラクレスやヘラなど神話からしてhが多いギリシャ語でも現代ではhが落とされます。英語では例えばコックニー語がそれで、/h/の音が出ない『マイフェアレディー』のイライザは、ヒギンズ教授に、In Hertford, Hereford and Hampshire, hurricanes hardly ever happen..という文で発音特訓され、(コックニーでは母音始まりのeverは「ヘヴァ」と/h/がくっつくなど大騒ぎで)双方くたくたになるという場面はお馴染みです。
  ”ハッキリ言おうとすると力がいるが省くのは楽”――/h/音の持つこの特徴からでしょうか、日本語でも「あやく、あぁく」と急かせることなど日常茶飯事です。
  こうした“いまいちのH”を背景に、have/hasが登場します。お尋ねのshe’s put on some weightの元はshe has put on some weightで、ある時点で体重が増えて現在に至っていることを、過去に起こったことが現在まで継続しているhave+過去分詞の形で表しています。(無理やり日本語解釈なら「太った・いる」でしょうか)。そのhave/hasが、I’ve put on some weightやshe’s put on some weightのように短縮されるのは、上の理由からだと考えられます。そして文字でも、
  She has put on weight. → She’s put on weight.
と表記できます。

  ちなみに「持つ」という意味のhave/hasも、会話ではI have two dogs.がI’ve two dogs.のように聞こえることがよくあります。ただ、助動詞なら’ve putや’s putと言ってもputがあるので意味は伝わりやすいのですが、本動詞を’veや’sに短縮すると聴き取りにくいしパンチがない。そこでI’ve got two dogs.やShe’s got three cats.のhave/has gotが誕生したと考えられます。
  もうひとつちなみに、全文She looks like she’s put on some weight.では、sheが2度も使われています。見た目上、It looks like she’s ….と1つ減らすこともできますが、Sheで始めちゃったというケースは現実に多々有り、これはOK、会話中の相手から減点されることもありませんからご安心ください。

メッセージ本文
2023年春号dialog7にて、
Are they a family heirloom?
とあります。主語が複数ですが、heirloomは複数形にしなくて良いのでしょうか。

A: NHKに届いていた質問です。古いひな壇を見ながら、男性が女性に尋ねている場面ですね。
 その質問の主語がTheyです。これは、Dialog 6からの続きで、古代の呪術的な一つのhina dollが、多くの人形からなる華やかな姿に発展したのは素晴らしいという話の流れに沿ってTheyと言っています。
 さて、英語には<主語と動詞はマッチするが、そのあとは縛りなし>というお約束があります。例えば「私たちは皆携帯電話を持っています」と英語で言いたい場合、通常
  We all have a phone.
が妥当です。主語と動詞は複数的にマッチしていますが、そのあとhave phonesと言うと、全員が複数の電話を持っているというニュアンスが強くなるからです。
 ただ、be動詞を使うときが、特に気になります。理由は、be動詞がイコールの働きを持つからで、They are a nice couple.と言ってしまってからaが気になることがあります。子や孫の多い方は、We are a big family.と伝えることができます。ここでもaが出てしまいましたが、ここもやはり<主語と動詞はマッチするが、そのあとは縛りなし>というルールが生きており、coupleやfamilyという塊りがあとに続いています。
 というわけで、ひな人形(やそれに付随するひな壇等)をまとめてTheyと呼び、be動詞はareにし、それらをまとめて「ひとつの家宝」a family heirloomとすることができます。また、そうしたほうが、heirloomsと複数で受けて、人形などをすべて多数の家宝と呼ぶより、据わりが良い言えます。

メッセージ本文
もうすぐ2023年秋号が発売される時期だというのに遅ればせながら夏号から始めています。文法にこだわるつもりは全くないのですが、お聞きしたいことがあります。
疑問: Listen 4 It!①の一行目のFor your safety, please remain seated with your seatbelt fastened until the pilot has parked at the gate. の中で、the pilot has parked…なのですが、まだ飛行機が停まってないのに現在完了になっているのが不思議に思いました。調べてみますと、副詞節における現在完了は意味の上では未来完了に相当する、という解説を見つけました。この解説があてはまりますか。もし、そうだとすると、未来完了にしない理由は簡潔さを求めるからでしょうか。
このように初歩的な質問ができるサイトがあるのがとても素晴らしいと思います。これからもよろしくお願いいたします。

ご質問ありがとうございます。
この機内アナウンス
  ① until the pilot parks at the gate(機長がゲートに駐機するまで)
には、同じ意味で、
  ② until the plane comes to a stop(機が停止するまで) 
という大定番もあります。
 このuntiや、その他when、ifなどは「未来入り・未来風味」の語なので、(?) until the pilot will …(パイロットが・・・する気になるまで)のような物々しい形は通常使われません。
 ここで先に②に戻ります。
 機内担当者たちからすれば、comes to a stopと知らせても、乗客によって感じ方が違うだろうし、我先にと頑張りすぎる人も出て来るという危惧や実例があるわけです。そこで、この部分を「強化」した、
  ②+ until the plane comes to a complete stop(機が完全に停止するまで)
という言い回しが、これまた定番になっています。
 そして念には念をいれて「強化を強化」した表現、「~した状態になっている」という意味を出すために完了形を使った、
  ②++ until the plane has come to a complete stop(機が完全に停止した状態になっているというこ   とのを確かめるまで) [訳は理解しやすくしてあります]
という表現も定番となっています。
 このときのhasは「未来のある時点で何かが完了した状態になっている」ことを「will無しの未来味で」表しています。
 未来完了は、「will付きの主文で、Xは、未来のある時点になる頃には、すでに・・・のような状態にになっているはずだ」と言いたいときに、例えば次のように表すことができます。
  未来完了:  I’ll have finished shopping by 7.(7時になるまでには買い物を済ませていますよ)
 というわけで、①に戻ると、アナウンスの問題部分も、②の強化と同じ目的で、hasが使われていることがわかると思います。

メッセージ本文:
Q: 毎回楽しく読ませて(聴かせて)いただいております。早速ですが、夏号dialog 1の「走行距離は何マイル?」の表現How many miles are on it?についての質問です。Write itの解答には「to have 距離 on it」 の表現が使われています。翻訳機などでは「to have 距離 on it」などが用いられ訳出されていますが、「距離 are on it.」は私にとっては多少むずかしい表現です。距離が主語になっているからです。そもそもon itはどのような意味なのかご教示ねがいます。

A: コメントとご質問、ありがとうございます。
現金の持ち合わせがないことを、例えば、
・自分のパックポケットを意識してI don’t have any cash.
・自分のバッグを意識してI don’t have any cash.
と伝えれば通じますが、なにやら「現金がどこにもない」、あるいは「全部デジタル」といった印象もちらつくので、通常、
・自分のパックポケットを触ったり意識してI don’t have any cash on me.
・自分のバッグを見たり触ったり意識してI don’t have any cash with me.
とすれば自分も相手も納得です。
on meには「密着感」、with meには「付属感」というイメージの差があります。

ご承知のように、これがThe car has about seventy miles on it.と言う表現を可能にしています。(The car has about seventy miles.のみだと、どこに持っているんだ?といういらだちをネイティブに起こさせることがあり、on itで「ボディーに密着所有」という安心メッセージが出ます。(on itselfと言って強調するのも?だし、再帰動詞的用法でもないし、なんだか正確過ぎてキモ、というところです。)
 onの持つこの「くっつき感」は、例えば全く違う分野の、The news report is heavy on supposition and light on facts.(その報道は推測が多く事実は少ない)のon …(・・・については)にも感知できます。
 仕事で命令や要請があったときのI’m on it.(了解です。やってます)も、早くも「自分がそれにくっついている・従事しいる」というイメージで使われています。主語の人数を増やし、例えばビデオゲームがあって、それを現在約7万人がやっているなら、About seventy thousand people are on it now.と言えます。peopleをmilesに換え、itがthe carだとすれば、About seventy thousand miles are on the car.(車には約7万マイルがくっついている)、それを導く質問が、How many miles are on it?となります。
  (ちなみに、He has a red tie on today.(今日の彼は赤いネクタイだ)のonも、on himとと言うのが面倒なので、では? という邪推を陰ながらしています。)

 そろそろ秋号がでるところでの返答で誠に恐縮でした。これに懲りず、何かありましたら、是非またご連絡ください。

メッセージ本文:
Q: いつも楽しく取り組んでおります。つい先程まで2023年春号のDialog11を楽習していました。ダイアログの最後で、遠山先生演じる犬のバスターが、“Not a problem!”と言っているように聞こえたのですが、いかがでしょうか? こういった遊び心、とても好きです。

A: やはり私だとわかりますか・・・まだまだ修行が足りませんね。さてご質問の犬の鳴き声はNot a problem.で正解、とお答えせんと思い、Dialog 11を一応チェックしました。この部分ですね。

E: I’m going to foster him for the next couple of weeks.
D: You are? (すると犬が鳴く。_____。)

この空所の部分でバスターという名の犬が何と言っているのか、というご質問になりますね。この場面を思い出した犬(ケンとも読めますが)に尋ねたところ次の説明がありました。①Not a problem.は、依頼されたことに関し、「問題ございません」といっ、No problem.(もちろん。いいとも。いいですよ)がカジュアルなら、ややビジネスライクな響きがあります。②上のやり取りでは、Eが「依頼」というより「この犬を私が預かってみるわ」という「意図」を表していて、猫派のDはそれに対し「そうなの?」と反応しますが、その中に「これこれ、拙者が猫派と知った上での狼藉か?」という「不本意」感を含ませています。③というわけで、Not a problem.はClose, but no cigar.でした。(これは「惜しい」という表現で、夏号に出て来ますよ。)④で、犬の答えは、(Drum rolls!)、Got a problem?(と、上げ調子になっています)。主語も加えて整地すれば、Do you have a problem?あるいはHave you got a problem?(問題でもあるのですか?)。そしてバスターは後者を略して、「問題ある? どうなんだい、ええ?」という気持ちで鳴いたとのことです。犬が棒でなく人に当たった例でしょうか。楽習をお続けください!

Q: 2022年秋号のDialog7にあるwrite itのコーナー部分の質問になります。 「天然の水分補給ドリンクである梨」の訳にorが使われるのはなぜでしょうか。 自分なりに調べたところ、すなわち、言い換えれば、と出てきましたが、そのときはorの直前にカンマがあることが見極めるポイントと書かれていました。 解答例にはカンマは付いていなかったのですが、それはなぜでしょうか。
ちなみに23年前の高校生のときに遠山先生の英会話入門のラジオを聞きどはまりし、大学生の時に3か月間、青山のカルチャーセンターで先生の講座を受けたこともありました。(最後に写真も撮って頂きました)長い年月を経て、また先生のテキストを本屋さんで見つけ、できるときに英語を勉強しています。先生の英語講座は本当に楽しく勉強でき、今でも大ファンです!ありがとうございます。

A: 高校、大学、そして現在と、ご静聴、ご受講、ありがとうございます! 質問にお答えします。
orは①sakura or cherry blossomのように同じ意味で別の言葉を持ってくる際に使いますが、別の言葉が短かったり、sakuraという言葉がよく使われている日本での会話で、sakura, or cherry blossom, と表記することは、仰るような「見極める」指標というよりも、もったいぶった印象があるので避けました。Ueno Koen or Ueno park、hoki or broomなどもその例です。②近年作られたショートビデオにBearskinor the Man Who Didn’t Wash for Seven Years (グリム童話より)があります。このorは主人公の「熊皮」というあだ名の人物を言い換えていることを示すものですが、題名としてorの前のカンマが略されることがあります。またここでは、nashi pears or natural thirst quenchersのor以下はダイアログですでに学んでいることもあり、これもカンマ無しで表しています。nashi pears or “natural thirst quenchers”と引用したことを表すのもよいでしょう。
日本語と同じように英語も面白いものですね。これからも和と洋の魂と才の開発にお励み下さい。Keep on smiling!

 

Q: 春号Dialog 1の”I never saw it coming.”(こうなるとは思いもしませんでした)は、良いことが起こった場合にも使いますか。それとも悪いことが起こった場合だけでしょうか。教えてください。

A; ダイアログでは、ある期間付き合っていて、このまま何とか続くだろうと想定していたことが、意外な方向に転換するというショッキングな事態を、男性のノアがI never saw it coming.で表しています。このように、I never saw it coming.は、通常something very unpleasant (大変不快なこと)を伝えるのに使われます。

ただ、急激な方向転換の結果が、常にショッキングで不快なことかというと、そうでもありません。

ネガティブなことになるだろうとたかをくくっていると、急激にショッキングなほど快い・ポジティブな方向にものごとが転じる、そんな場合にも使うことができます。

たとえば米国や英国で隠れたタレントを発掘するAmerica’s/Britain’s Got Talent(AGT/BGT)という大人気の公開オーディション番組がありますが、その売り物はshocking unexpectedness「ショッキングな意外性」です。舞台に登場した出場者に審査員たちがまず質問をし、次に「大したことはなさそうだ」という表情でパフォーマンスを促すと、突如驚くべき才能が披露されるというシーンがうまく組み込まれています。AGTやBGTで起こった意外でショッキングなシーンを集めたいくつかの場面はこのサイトにあるので参考まで。

  https://www.youtube.com/watch?v=hsmpQ8HAnXs

そしてこのサイトのタイトルが!

THEY NEVER SAW IT COMING! 14 Most Unexpected Auditions That SHOCKED The Judges on AGT and BGT

というわけで、出来事が衝撃的な意外性を持っている場合に、それをnever saw it comingという慣用句で表すことができるのです。
このneverは、ある期間(たとえば『春号』のノアとエマが付き合った期間や審査員たちが出場者と言葉を交わした時間)があって、その中で今後の予想を立てたところ、それが驚くべき方向転換をした際に、こんな結果が来るとはその期間中に一度も一秒も思ったことがなかった(not ever=never)!と強調するのに使われているのです。

ちなみにドライブ中に急に鹿が現れて車にぶつかったという場合、鹿は出ないぞと予想・想定する期間や時間はまるでなかったわけですから、シンプルに

  I didn’t see it coming!

と表すと単純にその過去の瞬間にフォーカスした表現となりスッキリ通じます。


Q: 春号DIALOG1で 結婚していないエマがsingleになりたいと言ったという部分がよくわからないのですが。

A: Section 1「新しい始まり」は、男性ノアが恋人エマから交際を打ち切られたところからスタートします。これは、ノアと二人の共通の友人オリビアの会話のこの部分にあります。
   N: I asked if we could start over.  僕はやり直せないかと尋ねたんだ。
   O: What did she say?       彼女は何て?
   N: She said she needed to be single. 一人になる必要があると。
ここで、結婚していないエマがsingleを使う点が気になるということですね。
singleには次のように、2つのやや異なる意味があるので確認しておきましょう。
   1) 独身の状態で
   2) 付き合っている人のいない状態で
というわけで、エマは2)の意味でsingleを使っています。
ちなみに、第三者に関して、
   Is he/she single?
という尋ねることができます。これは通常1)の意味と解釈され、
   Yes.
と答えます。ただ2)かどうか知りたいという場合は、続けて
   Is he/she seeing someone?
   Is he/she in a relationship?
と尋ねてきます。これらは「付き合っているひとがいますか?」という意味でよく使われます。

ちなみに「boyfriend/girlfriend(恋人)はいますか?」という質問について。
第三者に関してDoes she/he have a boyfriend/girlfriend?と尋ねると、ズカズカ立ち入った感じが強く、こんなに露骨に尋ねるとは、彼女/彼に強い興味があるのだろうか?と相手に思わせることも。
最低上の2つの質問文を憶えておくか、週末はどうだったか、といったスモールトークの中で、相手がWe went to ….などと答えたら、Who did you go with?といった質問をして”解明”する、といった持って行き方があります。  


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