英語の格言・金言・ことわざの世界には中国由来のものも多く、80年代までは、”Confucius, he say”といった文法破格の言い出しで、中国風アクセントを使って哲学的なことを発言するというユーモア形式がありました。(まじめな内容を中華オブラートにくるむという手でもありました。) やがてグローバル化と共に、PC(politically correct)という名の潮流によって、そうしたエスニックなものがユーモア界から押し出されて行きましたが、大元のConfucius(孔子)の言葉は消えることなく、Menciius(孟子)、Sun Tzu(孫子)、Lao-tse(老子)らの英訳と共に定着しているものが多々あります。ただ訳は長くなりがちで、いくつかのバージョンもあり、そうした意味も含めて冒頭のタイトルにしました。次の例、
ずいぶん長いものですが、日本語版「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」の英語版と言えるでしょう。ちなみに、「问只耻一时,不问耻一生」という短い中国語版がネット上にありました。
混乱というほどのものではないかもしれませんが、そのほかの英語版です。
He who asks a question is a fool for five minutes; he who does not ask a question remains a fool forever.
5分というのはどうでしょうか。その他、
He who asks a question is a fool for a minute; he who does not remains a fool forever.
It’s better to ask a question and be a fool once, than never ask and be a fool forever
He who asks a question may be a fool for five minutes; he who asks no questions stays a fool forever
Asking makes one look foolish, but not asking makes one foolish indeed.
など。How are you?も含め、会話は質問。訊き、聴き、答えの連続です。
初めてコメントします。
この場合の「恥」の英訳は「fool」以外にないのでしょうか?英訳を日本語にすると中国語のニュアンスが変わってしまうような気がします。
有り難うございます。確かにそうですね! この英語のアングルには、make a fool of yourselfやmake an embarrassment of yourselfというレベルの解釈があると思われます。英語のshameには「罪悪感」や「倫理に反した行為」がつきまとうので、質問することがfeel ashamedというところまでは言い得ないという考え方から来ているのでしょう。