コロナ禍でキャンパスでの活動が出来ない留学生リナさんが、日本での思い出にと翻訳したのがこの和英対訳本で、フランク・プリジョンさんの校正のバックアップがあり、27年振りの再版となったとのことです。原爆で父や長男を失ったご家族(当時鶴さんは幼児)を支えたのが次兄で、靴が買えず下駄で通学し、毎日その緒が切れたので本の題名にある仇名が付いたということです。
本は見開きの片側に絵があり、もう一方の上下に和英のストーリーが帯のように続きます。各セットは短く、英訳を追いかけながら原文と対照したり、逆もまた正解です。主人公の医師と家族を支えたお兄様との接点が大変多いとのこと。ベトナム戦争とも関連させながら平和憲法を見据えた作品です。