皆既月食下の散歩

夜、散歩に出ると道端で数人が固まってボソボソ話しながら空を見ている。よく見ると家族だ。子供が二人と両親。山桜の向こうに橙色の月が見え、今夜は月食と知る。月が食べる、何を?と思ったことがある。最近ではなく子供の頃の第一印象で、皆すでに月が食べたという皆既月食も。真相は食べるのではなく月が受け身になっており、皆はみなだが、既はご馳走を食べ尽くすことが原義だという。面倒なこの皆既は国産ではないのではないか。英語で皆既はtotalで部分はpartialだから、英語から持ってきたなら、完全月食とか呼ばれたはず。中国語の荒川清秀さんに尋ねーーと思えば、昨年先生は故人になられたのだ。お茶の水の中華店で「ウォーキングは平らでないところで行うと効果大ですよ」と話していた荒川さんを跨線橋を渡るときに思い出すことがある。改めてご冥福を祈り、歩きを続ける。モノレールのレール上方に英語でblood moonなる物騒な名のお月さん。red moonもある。モノレールは10分に1回は通る。来るのを待つ。

数分後、来た。鋼鉄の蛇腹と月食。

日食はeclipse of the sun、短くsolar eclipse。月食はeclipse of the moon、短くlunar eclipse。

eclipseはout + to leaveの組み合わせ。いつもの場を外す、来そこなう、といった意味があり、lips側を高めて「ィk・LIPS」。といって唇⇒食べるを連想するべからず。湘南だけどいいじゃん覚えれば。想像力に乗っかり理屈の駅が見えたら途中下車でよいでしょう。

散歩のあとに電子の世界に行けば米国は選挙の日となる。

赤い月昇る日、と色から言えば共和党か。blue moonなら民主党か。むーん、politicizeされるのは迷惑の一語に尽きるのでは。

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