「静かな部分を大きな声で言う」

このタイトルは、最近メディアで耳目に触れる次のイディオムの直訳です。

  to say the quiet part loud

意味は「タブーとされていることや、言うと大きな問題になるので控えるべきと思われることを、あえて公表する」。
 英語での定義に、To publicly express a sentiment which one is expected to keep to oneself: to reveal an ulterior motive. (胸の内にとどめておくべき心情・感情・意見などを人前で・公の場で表明する。隠された意図や動機をさらけ出す。)

 例文を作れば、

  The Dietman publicly expressed a sentiment which he is expected to keep to himself(議員が胸にとどめておくべき心情・意見を公的に表明した). 
  The Dietman revealed an ulterior motive.(議員が隠された意図・動機をさらけ出した)

 こうした文にある「そのものズバリ感」を迂回し、短く、かつ少々ウイットを効かせて表したのがーそれがイディオムの真髄でもあるのですがー

  The Dietman said the quiet part loud.

 さらに「本音が飛びだした・本音をハッキリ出した」と強調する際には、

  loud ⇒ out loud

という手がある。

  The CEO said the quiet part out loud.(CEOから本音が飛び出した)

 この”loud”は、「大きな声で」という意味で、”aloud”「声に出して」とは異なる。例えば、ぼくには覚えのある「独り言を言う」ことは、think aloudで、I was thinking aloud.「(いや)独り言です」のように使う。

 例文のように、このイディオムには「公の場で」という意味合いが強いが、私的な場で、「私の伯父が再婚のことで本音をもらしたようです」と、ニュース的に使うこともできる。

 語源説に、米国の政治社会面を風刺する長寿アニメ番組The Simpsons(1989年~現在)で、”I said the quiet part loud and the loud part quiet.”と使われたのが初出。

 このイディオムは、本音志向系のメディアを中心に、ある種のスクープを表すヘッドラインとしても利用されている。

この方たちは心のままにFollow your heart.かな?

下方の人々はFollow your phone.かな 去る2月江ノ島で

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