ビジュアル 内容語と機能語

去年の夏、量販店を歩いていたら、DVD売場で英語音読の基本を発見。

in theのポイントが小さく、singin(g)とrainがどーんと目に入ります。

内容語(文字通り内容情報を持つ語。名詞、動詞、形容詞、副詞など)を強調し、機能語(いわばテニヲハに当たるもの)を弱めるのは、英語を原稿から読んだり、話したりするときの基本です。このベーシックなお約束を(ベーシックですから例外もありますが)守ると、英語らしいリズムが生まれ、自己流でない、話しやすく聞き取りやすい英語が生まれます。

機能語の代表に前置詞、冠詞があります。これが上の『雨に歌えば』では何と音声でなく視覚的に弱化されています。話すように描いてあるのです!!!!

(と、驚くなかれ、こうした例は無数にあります)

となりをみると、さらにこんな例も。

これはぎゅっと狭いスペースで目立たせるためのテクニックであり、それはそのまま、ぎゅっと自然な速度にして話すときに機能語を弱めるテクニックにつながっているのです。

日本語では、一語一句をはっきりと、という基本があるので、DVDのタイトルでこうしたテクニックは通常使いられません。長いタイトルの映画としても有名な次の作品でさえ例外ではありません。

これを「の、で、を」を弱化し、「世界、中心、愛、叫ぶ」を強調すると、英語的な日本語になります。試しにどうぞ。

ただ、日本にも、たまにこんな例もあります。

といっても「の」の弱化を求めるものではありません。省スペースのためのみです。それに最近の日本語には逆にテニヲハを目立たせる傾向すらあるようです。それにしても、こりゃまた、なかなか深そうなタイトルですが。

One thought on “ビジュアル 内容語と機能語

  1. 遠山先生,順調にご回復されていることをよろこんでおります。先生の勧められる英語の読み方,話し方小学校の英語教育にも応用できると思います。ありがとうございます。(小学校教諭)

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