今日の『ラジオ英会話』 eyeかeyesか イディオムを見つめて 2

複数の概念のほぼない母語を持つため、英語の単複意識の”うるささ”に閉口するという体験は誰にもあるのでは。ただ英語のイディオムに関して言うと、実にいい加減な、あるいは不可解なカウントをしているものが多い。今回の職場でのダイアログでは目を使ったイディオムが次のように使われている。

Smith and I don’t see eye to eye.(スミスとは意見が合わない)

これなど、see eyes to eyesと言ったほうが意見がもっとぴったり合うと思うのです。ただ、冠詞ナシの名詞は、概念を表すことがある。これなど理解という概念を目に託するといった”気分”で成立しているのかもしれない。それに言いやすさ、これも大事です。eye to eyeはやはりずっと言いやすい。これはどうだろう。

Could you keep an eye on this suitcase for a minute?(このスーツケースを少しだけ見ていてもらえますか?)

これは明らかに現代日本語で言えば目1個である。もう1個はどうするのだろう。これなど、お忙しいところ恐縮ですが、ひとつ貸してくださいな、という感覚なのかもしれない。複数よりは言いやすいし、複数だと生々しい感じもする。そういえば、

Would you lend me a hand with this table?(このテーブルを運ぶのにちょっと手を貸してくれますか?)

にしても、本当は両手を借りたいに違いない。ただ、これにも一種の遠慮がありそうだ。次のイディオムはやはりこのまま複数がよいでしょう。

She cried her eyes out.(彼女は大泣きした)

これ、両目が流れ出るほどというイメージ。

You’re a sight for sore eyes.(あなたは眼福です)

疲れた目を癒やすような、保養的な景色があなただ、ということ。こうなるとやはり両目でしょう。よく人に使いますが、ものでも大丈夫。こうしたsightはどこにでもあります。個人的には夕景がほっとします。たとえば量販店での買い出しが終わって外に出ると駐車場が。

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