「ええ、ただ限度はありますけど」

相手の問いに「同意しつつも100%賛成ではない」という返答を、

  Yes, but only up to a point. 直訳「はい、ただあるところまでですが」

で表せます。次はそのあとに説明を加える例です。

  Does he need more study time? 「彼にももっと学習時間が必要ですか?」
  Yes, but only up to a point. Over-studying can be harmful. I should say another hour or so.

  Does this medicine work?「この薬は効きますか?」
  Yes, but only up to a point. It’s a temporary fix. A little exercise helps.

  Do you see it as our problem?「それは我々の問題であると見ていますか?」
  Yes, but only up to a point. It’s partially their problem, too.

同じ意味の言い回し

  Yes, but only to a point.

は、1語(up)短くなった分、改まった印象が減じます。

早口へSWITCH

間違いに配慮しながら一息3回に挑戦。

カンマがない。通常「2」のような若い数字は綴る。

?がない。which witch watchesが正しい。ただし好物の卵の仰ることなので没问题とし、一息5回にもチャレンジ。Internetより拝借

税沢三昧 

太古に習った18世紀植民地アメリカのキャッチフレーズを思い出している。

 NO TAXATION WITHOUT REPRESENTATION (代表なくして課税なし)

現在これを噛みしめているアメリカンが増えつつあるようだ。
ジャパニーズだって負けてはいられない。
I’m going voting now. 行ってきます。

田邊祐司さんの本 

表紙に「音声教育の小通史」とあるが、1809年を英語事始めの年として、2世紀半の流れを、詳しくかつ面白くまとめた「小」抜きの通史。これまでにないアングルからの内容であり、教える者の参考書としての存在感に溢れた、田邉先生の新著です。
 

PUNACEA 定番: デカルトと、後からバーに来た馬の話

Seventeenth century French philosopher René Descartes is ordering a beer, when a horse walks into the bar and orders a martini. The bartender hands the horse a martini ignoring the philosopher.
 Descartes says “But I was here first!”
 And the bartender says: “Yes, but I never put Descartes before the horse.”

17世紀の哲学者ルネ・デカルトがビールを注文していると、バーに馬が入って来てマティーニを注文する。バーテンダーは哲学者を無視して馬にマティーニを渡す。
 デカルトが「おいおい、私が先に来たんだぞ!」
 バーテンダーは「はい、しかし物事には常に順序というものがある」(馬の前に(デイ)カートは決して置きません)

読み: René Descartes 「ルネイ・デイカーt
落ち: put the cart before the horse 「荷車を馬の前に置く」⇒「本末を転倒する・非論理的なことをする・順序を間違える」 
こころ: put デイ カーt before the horse

  • Small utility cart with donkey (Ghana, 2020)
  • donkeyを除いては正しい順序です。Wikipedia

ちなみ:
デカルトの有名な言葉、
  Cogito, ergo sum. ( I think, therefore I am. )
は、 
  Dubito, ergo cogito, ergo sum. ( I doubt, therefore I think, therefore I am. )
を簡略化したもので、元は「私は疑う・そうじゃないのではないかと思う」で始まり、全体は
  「我疑う、故に我考える、故に我在り」
というのが正式な論理となる。語呂
 ”ああ、あそこのタコ焼き食べたい”と思えば我が在るわけではないようだ。
 タイトルのPUNACEAPANACEA(万能薬パナセア)のもじりで、自家製の「パン能薬」。少々の癒しを狙っている。 

うなぎ文は何語にもある?

「うなぎが私、こちらが刺身定食」という日本語がどうも“変”なので、「私はうなぎです」を「うなぎ文」と名付け、日本語にしかない特別な言い回し、かつ、英語で伝えるときは直訳せずに正しく・・・という異言語摩擦回避のアドバイスさえ生まれています。が、このカジュアルでわかりやすい表現はどこの国にもあるに違いない、と大見得は切らず、あるのではないでしょうか。英語ではとっさの言い方として使用されます。例えばサーバーが誰がどれだか覚えていないときに、

 I’m the coffee. He’s the tea. And she’s the latte.

と説明することができます。英語でもどこか”変”なので、やや苦笑しつつ言うことが常で、真顔だと”変な人”になります。それはともかく、ここで大事なのはtheの使用です。the coffeeで、「注文した・そのコーヒー」という限定感が加わります。(I am coffee.は、話者の存在全体が珈琲化するのでイマイチです。)
 というわけでうなぎ文を英訳すれば、

 I’m the eel.

コリアンやフレンチ、イタリアンやチャイニーズではどうなのでしょうか。