ケチャップの小袋不足USA

ケチャップは、CATSUP、KETCHUPのように表記される。
米国ではパンデミック下でテイクアウトが激増しており、ケチャップのミニパックketchup packetが品不足。何しろ、”ケチャップ人口”が

という。328ミリオン中300ミリオンがケチャップ”ユーザー”だということは、口の周囲が赤い乳幼児もいるのだろうか。”RED” ALERTとあるように深刻のようだ。

ところで、ケチャップのスペルにはもうひとつ、CATCHUPがある。これとcatch-up(巻き返すこと・追い上げること・追いつくこと)という競争を表す名詞を使った語呂合わせがメディアを賑わすのは予想通りの展開だ。

上の番組では、アナウンサーが、ケチャップメーカー同士(They)が、
  They are playing catch(一拍)up.
と伝えていた。play catch-upは「巻き返しを図る」とか「追いつこうとする」いう意味になる。

ウォールストリートジャーナル紙では
  The New Shortage: Ketchup Can’t Catch Up
と、「(需要に)追いつけない」という意味の動詞でそこまで!?というレベルの言語遊戯をヘッドラインに当てている。

eBayにも出品されているという。そうやって儲ketchupとは、と思わず嘆息。

英会話に出ない単語 lest

????????太古、lest A should Bを「AがBするといけないので」と習い、懸命に例文を作る。

  lest I should fail(失敗するといけないので) [よくfailを使いました]
  lest I should get hungry(お腹が空くといけないので)
  lest I be late(遅れるといけないので) [shouldなし]

もうひとつの訳「AがBをしないように」があり、よくわからなくなった。

  「お腹が空かないように」⇒ lest I shouldn’t get hungry?
いやいや、lestにはnotの意味が含まれるからshouldn’tでなくshould???

というように、外国の高校生をまどわすlestでした。  

????????それに、lestを会話では使わないという情報はなかったし、当時は文語と口語のパイプに分けずに英単語が注入され、自分の口頭作文はこき混ぜとなっていたし、何よりもかによりも、試験に出るかも!という危惧と期待が、会話では使わないかも・・・という声を抑えがちだったし。

????会話には「in case 何々」が自然で、「何々するといけないので(not無し)」と「何々しないといけないので(not 有り)」の両方が無理なく使える。

   Take an umbrella with you in case it rains.
  (雨が降るといけないので傘を持って出て) 
   I’ve got some cash with me in case they don’t take VIMEX.
  (あちらでVIMEXカードが使えないといけないので現金を所持している)

Let’s let lest rest in peace.

最高潮 in full swing

大リーグベースボールがファンの熱い期待の中でスタートし、最高の盛り上がりを見せるとき、定番のように使われるのが
  Baseball season is in full swing!

フルにスイングするのは何なのか?
語源に、体が元気よく回ることからとある。
  (It) alludes to the vigorous movement of a swinging body. ー The American Heritage Dictionary of Idioms

このイディオムが野球関連で使われると、これまた定番のように一緒に出て来る写真や映像がこれです。

これはニュース映像の一部で、聴きながら、キャスターのBaseball season is in fullーのあとに来るかなと思った瞬間、次のーswingとシンクロして、この打者の姿がちらっと出ました!

これはもう古い手なのですが、初めて見たときは、膝を叩いたものです。

ネイティブが古いと言っても、ありきたりだと言われても、習う者には新しい。これが外国語を習うときの心構えであり覚悟でしょう。
何と言われても、ストン、ずどーんと腑に落ちたときの気持ちこそ、エンジンを動かし続ける元になるわけです。

ところでこの見出しは、ジョージア州議会が決めた選挙権に対する露骨な規制法に反対したメジャーリーグが、オールスター戦の会場を同州からコロラド州へ移したのですが、それにジョージア州知事が反撃したことを伝えるもの。It’s major news.

ナンセンスな朝 A Daikon in L.A. 

今朝もまだ伸びているので、感動にまみれて思わずリムリック(limerick)を一句詠む。

There was an old man who said, “Lo!
The daikon leaves growing high and low!
I think I’ve never seen
Leaves so fresh and green!
If you ever have, then let me know!”

ある老人がいて言った「見よ!」
「大根の葉が上へ下へと伸びとるぞ!
見たことがないわ
こんな鮮やかな葉は
見たことがあったら、教えてもらいたぞ!」

リムリックはナンセンスの元祖でもあるエドワード・リア(イラストも彼)の発明で、そのよく知られた作品を少々なぞってみました。ライムスキームはAABBAです(和訳も気にしていないわけではない)。
以下彼の代表作のひとつ。(以前にアップしたかも知れません)

あるヒゲの老人がこう言った
「恐れていたことになりおった!
フクロウ2羽とメンドリに
4羽のヒバリとミソサザイ
が儂のヒゲに巣を作りおった!」

古寺へ

何も書けず浮かばず早朝に街道を歩く

モーニング サービス探し 円覚寺参り 

雨上がりの 古寺見にゆけば 晴れ上がり

境内に 乙女の祈り 流しつつ ゴミ収集車も 朝のお勤め

大伽藍に 賽銭の音 木霊して スピンし止まる 朝の静けさ

八時開門
立てば芍薬
うん十歳のほぼ全て と 七百うん十歳のほんの一部

英語の発音と音韻の本

新版を訳出した清水先生の新刊です。EnglishがEnglishesで捉えられるようになって久しい現在の英語発音と、強弱・高低・長短・イントネーションなどの二分野を学ぶための専門書。練習問題も付いたテキストでもあります。米国のGA(General American)、英国のRP(Received pronunciation)はもとより、各地の英語を広く水平・フラットな見方で取り上げているところが現代的(この言葉が現代的かどうかは別として)。英国出身のカー氏のこうした姿勢は、例えば様々なアクセントや人種のキャスターが世界に発信するBBCニュース番組を見れば納得。この本で英語の’複数感’が学べます。

Daikon do it! [B-minus]

お馴染みの台所現象。冷蔵庫でくたびれていたdaikonが水で100%再生。
Water surprise, water power.

Knock, knock.
 Who’s there?
Water.
 Water who?
What are you waiting for? Open the door……

ナニガの方とチェ・ゲバラ

太古、親類に「ナニガの方」という名のあだ名を持つ女性がいました。名を思い出せないとき、「あのナニがねえ、こう言うものだから」のように、「ナニが、ナニを、ナニの」などが、間を取らずに出て来る人だったからです。

英語の場合、
  what’s-his/her-name [「人」の場合。「もの」にはwhat’s-its-name]

が標準ですが、「もの」を表す「ナニ」には他に次のような言い回しがあります。こうした語の多くを知っているという方は、その豊かな知識ゆえ、ナニガ属ではないと言えるかもしれません。

doodad、gimmic、gizmo、gubbins、thingamabob、thingamajig、thingummy、whatchamacallit、widget etc.

ただし、お察しのように、お茶目というよりお目茶という響きがあり、やはりここは、ポーズを取ってerとかuhとか発し、What was his/its name, er.などと独り言風に発し、Anyway, this person.とかUh, whatever you call it.のように言ったりしてから話を続けると良いでしょう。こうした言い回しが必要になるまで話し込む努力(独り言や会話)をされることは良いと思います。私はすぐ必要になることがよくあるので問題ありませんが。 

私たちが頻繁に、かつ無意識に使う言葉をpet phrase(ペッtフレイz)と言います。ナニガの方のように、それが愛称となった例をもうひとつ。アルゼンチン出身の政治家でキューバなどでのゲリラ指導者でもあったチェ・ゲバラです。「チェ」は彼の出身国では「やあ」といった意味のフレンドリーな間投詞ですが、キューバでは珍しがられ、それをよく使ったゲバラの愛称に。