イタドリの思ひ出 2

橋のたもとのイタドリは花の時期が終わりつつあるが、僕の心の中のイタドリはいつまでも美しく咲いたままだ。それは姉の描いた同名の作品が二科展に入り、杉並区荻窪の社宅の玄関に、姉が嫁ぐまで掛けてあったからだ。いや、嫁いだあとも、しばらく置いてあったかもしれない。

「イタドリ」 

姉は高校から「女子美」に通い、油絵の作品や美術書があちこちに置いてあり、僕の美術を見る”眼”には姉の影響が少なからずある。

学生時代 自作の油絵を持つ姉

大学卒業後は水戸のデパートや銀座の広告代理店でイラストレーションの仕事をし、その後結婚して男女の子供を産み育てた。僕は彼女の結婚式に「サントワマミー」を替えた「アヴェクトワマミー」を妹と歌ったが、ギターのコードに気を取られて僕だけ「サントワ」が飛び出したりして、冷や汗まみれ状態となったのは昨日のことのようだ。
 姉は言葉遊びが好きで、僕はそうした影響も受けている。
 また、筆まめで弟妹思いで、小粒のハムレットのようになりがちな自分を、姉はよく励ましてくれた。痛いのを取ってくれる、正にイタドリのような人である。

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