ずいぶん前に友人のお子さんが、ドラキュラ俳優として名をはせたクリストファー・リーをこう呼んで讃えていた。可愛いなと思い、直すようなことはもちろんしなかった。それに世代は違っても讃える気持ちは同じ。ハマーフィルムの怪優として出現した50年代から、2本立て、3本立ての映画館でよく見せて頂いた。あの急に牙のようになった歯を誇示しながら仲間づくりに励む姿はbarbaricとnobleのごちゃまぜで、barbobleとでも呼ぶべきか。
3,40年跳んで、ぼくにはエクスプレッソと言っていた時期がある。すぐ出来るんだろうと思っていたからだ。「ク」がないのが正しい名だとわかるまでにかなりかかった。これは可愛いなではなく可愛そうなだろう。自分が好きだったらバリスタに直してもらえたかもしれない。そうすぐに来るわけでもなさそうだし。
こういう勘違いをエッグコーンeggcornと言うらしい。ドングリacornをegg cornと聞き違えてそのまま思い込んでしまったという話から生まれた言葉で、意図的でない、特に深い意味を含まない言葉の勘違いを言う。
日曜大工はもちろん人質の口をふさぐ場面でも使われるグレーのテープを「アヒルテープ」と思っていたのは自分だけではないようで、商品名Duct Tapeはduck tapeに聞こえてしまう。
何十回と見た『となりのトトロ』という名頭韻タイトル映画の「5月姉妹」の若いほうのメイちゃんの「トオモコロシ」。これなど永遠に木霊するほどの”タマゴトオモロコシ”作品かも。
eggcornいっぱいあります。まだ自覚がないものも入れたら、きっと山のように(大汗)