日本語頭韻表現界に燦然と輝くのが、
「飲んだら乗るな 乗るなら飲むな」。
これと同格の英語圏での標語が、
Don’t Drink and Drive
こうした頭韻(alliteration)を使って視覚や聴覚に強く訴える方法は、英語では大変多く、あるショッピングエリアに用があったので、ついでに、20メートルほど商店が並んだ一画に頭韻表現があるかどうかをチェックしてみました。
Buns in the Sunは朝食に四角いオムレツを出すパン屋さん、というかバン屋さんで、このところその形とあっさりした味にはまっています。店に入ってみました。その前に店名ですが、bunsとsunで不完全な脚韻を踏んでいて、これまた覚え易いのです。
中に入りました。
素朴です。ほぼ偶然の頭韻accidental alliterationでしょうか。お、これも頭韻です。
ちなみに、『スターウォーズ』の大衆文化(pop culture)への浸透ぶりをうかがわせる事例がレジ横にありました。
あの物語での「悪の世界」はThe Dark Sideでした(です)ね。英語圏にはデザートで過度の砂糖摂取をすることをsin(宗教上の罪)と呼び、I made this chocolate sin cake!などと言って皆でむしゃむしゃと食べる風土がありますが、この”罪深い”世界をthe Dark Sideととらえ、あの”Come to the Dark Side”(ダークサイドへ来るのじゃ)というセリフを使っていざなっておいて、「クッキーがございます」と結んでいます。
もう一軒、アイスクリーム店Baskin Robinsへ。寒いので中へは入らず。まずドアに「ソフトクリーム」のサイン。英語では頭韻でこれです。
やはりウィンドーにあったのが、クールな(cool)お決まり(classics)でCの頭韻、その下にFの頭韻。
店の横の看板にはpick-me-up(シャキッとする飲み物)とperfectedとでPの頭韻。
だめ押しに、M-Fというダブルの頭韻。More flavor, More fun.の部分です。
このように、目を惹くため、覚えてもらうために、頭韻は頑張っています。よく見るとpre-packedもありますね。ちなみに、ほんの数例ですが、スパイダー・マンのPeter Parker、スーパーマンのClark Kent、超人ハルクのBruce Bannerなどは、超人だけでなく個人の名もしっかり覚えてもらおうという、作者たちの頭韻頼みの現れです。
おっと買い物袋にも・・・
あっという間の頭韻ハンティングでした。頭韻矢の如し。このAlliteration Alley(頭韻横町)、まだまだありそうです。気を付けないとはまるかもしれませんよ。(Beware. You might get hooked.)。
こんなところにも・・・
非常口なので周りに何も置かないようにということですが・・・どこってKeep Clearの/k/音です。時事経済雑誌、新聞の見出しにも・・・今週の『ラジオ英会話』の火曜日にはGod’s giftが・・・。偶然のようで必然であったり・・・すべて偶然と決めつけず・・・ことわざにBetter bend than break.(折れるより曲がるが良し)もあることですから・・・これも頭韻・・・Come to the Dark Side….
ken先生おはようございます
今年度からラジオ英会話始めました
ストリーミングで週末にまとめて聞くので今が一週目です
全然言えてないのにexcellent!と言って貰ってへへっと照れ笑いをしてしまいますが、とりあえず言ってみた努力に対するexcellent!だと勝手に思い込み励みにしたいと思います
これから一年間、よろしくお願いします
おはようございます。excellentな解釈です! 楽しき学びの一年になりますように! Ken
遠山先生
頭韻のお話ありがとうございました。地元新聞を注意してみていたら、ありました!
Cubs club Rockies in 9th. 野球です。シカゴカブスがコロラドロッキーズに最終回で勝った。
Bridging brutality gap – Event invites discussion between police and community.
Give your finances a spring spruce -up.
頭韻ってインパクトがありますね。新聞記者が頭をひねっている姿が目に浮かびます。
そして!読売新聞電子版では(頭韻ではありませんが)
「小学校にサル、車3台のワイパー折って去る」
うまい!
これからもおもしろくてためになるお話を楽しみにしています。
こちらこそ面白いお話ありがとうございます。こうして拝読すると、以前にも申したように、頭韻矢の如し、ポンポンと(まではいかずとも)出やすいところがありますね。一方、脚韻は、どこか歌、詩、教養を(すこし)感じさせるかな、脚韻教授というくらいですから。とにかく、手持ちの感覚と知識を総頭韻して、面白き目線を保って参りましょう。