What is black and white and /red/ all over?
「全体が黒と白と/red/のものは?」。これは、英語圏で育った人間ならおそらく誰でも知っているriddle(なぞなぞ)です。
大きくなってから移民した人の場合は、その子どもが覚えてきて、親にこの質問をします。全体が黒、白、赤のものを頭に浮かべようとしていると、
It’s a newspaper!
という子どもの声が聞こえます。
Why?
と親が尋ねると、
Because it’s in black and white―
ああ、なるほど、「印刷物」のことだなin black and whiteとは、うーむ、わしの子どもも大きくなった、と感心しているところに
And it’s read all over. You know, R-E-A-D, read.
ああ、子どもにスペルまで教わってしまった。自慢の子が出来た。つまり、「印刷物であちこちすべて読まれるものだから新聞」ということか。
口に出せばredもreadも同じで、薄き味噌汁、そこがミソです。
このredとreadはhomophones(同じ音で綴りが違う語)です。homoは「同じ」、phoneは「音」です。
さて親は2番目の息子を犠牲者にしようとこのリドルをかけてみます。教育目的もあるわけですから。30年代の人気映画シリーズの名探偵で子沢山のチャーリー・チャンがいたなら、number two sonと呼ぶでしょう。
それはともかく、ナンバーツーサンは知らないのか答えないので、親が得意げにIt’s a newspaper!と言うと、ナンバーツーサンが、
No, it’s a blushing skunk,(いや、恥ずかしがっているスカンク)
とニッコリ。実はこの黒白/red/のリドルは、ああ言えばこう、というplan B付きです。Bの場合は、このように/red/が「読まれる」でなく「赤」で、その他、
A sunburned penguin.(日焼けのひどいペンギン)
An embarrassed zebra. (きまりの悪いシマウマ)
A communist nun.(コミュニストの修道女)
など様々で華やかです。KOSとしても黙っておれないので、和風plan Bを2点。
A panda celebrating Kanreki. (還暦を祝っているパンダ)
A squashed Ichigo Daihuku. (つぶれた苺大福)
そして手近な画像で締めておきます。これも答えになりそうな。私の好きな本のうちに入っています。