ゴッホの木 炎の髪

糸杉を見るとゴッホの絵とゴッホを思い出す。リンゴやオレンジなどの静物画を見るとセザンヌの絵を思い出すがセザンヌを思い出すというところまではいかない。ゴッホの絵はゴッホという人と絡み合い、互いにしがみついて離れないようなヒートとパワーを感じさせる。なぜか鶴ヶ丘八幡宮太鼓橋横のたもとに糸杉がある。それはゴッホの髪を想起させる。

鶴ヶ丘八幡宮太鼓橋横の糸杉

このところ僕の髪が肩までのびてコントロールできなくなりそうで、このゴッホの木に勝つかもしれない。(あくまで形であって内容がこれほど充実しているわけではないのが残念だ) 遠くなったヘアカッターの宮崎さんのところに行きたいものだ。あれこれ話をしながら、シザーハンドを休めて笑ってはまたシャキシャキとやってくれるだろうな。
 写真に白い点々が見えるが、dandruff(「フケ」にしては雅びなる綴りだが)ではないようだ。何だろう。
 糸杉は英語でcypress。ここでのeの音は、口をゆるめ、やや開いたまま喉のあたりで出すので、pressはプレスせず、「prゥs」のように意識していい加減に力を抜くとよく通じる。キプロスという国や島も英語では糸杉と同じ発音をする。(その名はこの木が由来という語源説があるようだ)
 発音といえば、炎の人は日本では「ゴッホ」だが、英語では「ゴウ」で、姓のみの場合はVan Goghとなり、I love Van Gogh’s Cafe Terrace at Night のように言う。Gogh doesn’t go anywhere.である。
 子供時代、美術学校へ通っていた姉の本棚に並んだ本をよく開いた。ゴッホは油絵具をあんなに沢山使って、それだけでも凄さがあった。弟さんは大変だったろう。
 炎の髪に戻れば、これからcypress headというスタイルが生まれるかもしれない。日本語で「キプロス頭」か。これはイカすだろうか。

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