西芽亜莉さんのブログで新刊を持ち上げてもらいました!

昨年『遠山顕のEnjoy!英語クロスワード』に挑戦していただいた英語講師・翻訳家・ブロガーの西さんが、新刊の第2弾Challenge!版にも・・・チャレンジしてくれました。有り難き幸せ。持っていき方が楽しく、持ち上げ方も軽々で、思わずやってみようかと思えるほどでした!

こーんな意味があったのかと面白がる西さん。しばらくこの本で遊んでいただければ幸甚です。

ある関西の方が英語で感謝しようとしてつい Thank you very large.

と言ったというのは創作ですが、実はこれ、遠山の義父の決まり文句だったと最近知って、さすが大恐慌時代に育った人物。枠の外で考えるしかなかったのだろうと呆れつつも感動。ここは義父の利を借りて、

西さん、Thank you so very large!

仮定法は4歳児にだってわかる ひとっ走りして4歳児を一人見つけて来なさい

このタイトルは米国屈指の喜劇人グラウチョ・マルクス(我が国ではグルーチョ)の名あるいは迷セリフ

  Why, a four-year-old child could understand this report. Run out and find me a four-year-old child. I can’t make heads or tails out of it.(なあんだ、このリポートは4歳児にだってわかるじゃないか。ひとっ走りして4歳児を一人見つけて来なさい。私にはちんぷんかんぷんだ)

をひねったもの。

仮定法なんて試験をパスすればあとは要りません。現実の話こそ・・・という話をよく聞く。

 I wouldn’t go to the event.(私ならそのイベントには行かないなあ)

 I won’t go to the event.(私はそのイベントに行く気はない)

最初が仮定法の物言いで、私がその立場だったら、という設定をした上での話であることがわかる。冒頭の

  a four-year-old child could understand this report.

のcouldに、ここに4歳児がいたとしたなら可能なのだが、とか、4歳児に見せたとしたら可能なのだが、といった気持ちがまとわりつている。

 機内での飲酒による蛮行が問題視されているUSA。ニュース番組がそれを取り上げ、子どもに意見を伺うというクリップを作った。これはsubtitle(大和の国でテロップ)付きの、その反応だ。

この方たちはfourより少し上かもしれない。というわけで、トピックが現実か仮想かを気にしながら話すことが英会話で不要な誤解を避ける大きなポイントになります。

鍛冶さん逝く

2016年10月の 拙ブログ「やっと果たせた約束」に登場頂いた数独SUDOKUの名付け親で、世界一大きなクロスワード(日本語)を見せて頂いたニコリの鍛冶真紀さんが逝去された。鍛冶さんは同パズルや他の日本発の作品を世界に広めた方でした。ご冥福をお祈りします。思い出の写真を再度。私の復調最初の外出でカミサン付き添いの楽しい一日でした。

サムズアップサインをされているのが鍛冶さん トゥーサムズアップが遠山 当時副社長の後藤さん ニコリ製世界最大のクロスワードパズルを囲んで

バミューダのマーク・トウェイン

マーク・トウェインに魅せられた人・信奉者・熱狂的ファンはTwain-iacと呼ばれる。maniacベースの脚韻造語だ。

僕は全くレベルが違う。トウェインの作品少々と名言集に必ず顔を出す諸引用文から力を得てサバイバルの糧としてきた、いわば彼の訓練生Twaineeである。

ではあるが、タイムマシンがあれば晩年に彼が訪れたバミューダへ飛んで話ができれば幸甚だ。100数十年後の話と僕のことを少々語れば少なくとも1日2日は泊めてくれるだろうか。そしてビリヤード(島にはなかったろうからやはりご自宅に伺ったほうがよいか)に誘ってくれれば結構いられるかもしれない。

次はMark Twain in Paradiseという出版物からの引用文のようだが、彼の”パラダイス”観が垣間見えて興味深い。

There are no newspapers, no telegrams, no mobiles, no trolleys, no trams, no tramps, no railways, no theatres, no noise, no lectures, no riots, no murders, no fires, no burglaries, no politics, no offences of any kind, no follies but church, & I don’t go there.
– Letter to Elizabeth Wallace, March 10, 1910

文中のmobilesとは、当時発明された電話線に地上から電極を伸ばして引っかける通信装置のことだと思われる。ユーモアは哀しみから生まれる。天国にユーモアはない、と言った同氏。

そうじゃ、携帯を持って行けば・・・使えない。

これは英語力とデッサン力の要るビジットになりそうだ。

白いスーツに醤油でも垂らして参ろうか。

これはポケットでエイトボールにつかまったか、米国発「四つ玉」four-ballのくっつきか、いずれにしても、トラブル越えにエネルギーを燃やす姿

チャーリー・ワッツ氏逝く

ローリングストーンズのドラマー、チャーリー・ワッツが亡くなったというニュースで、ローリングストーンズがなくなったと一瞬感じたのは僕だけではないだろう。思えば彼はストーンズの立派な心臓であった。彼の打ち出す正確きわまりない強いビートのせいで、それまで普通に流れていた血液は、波打つように体内を駆け巡り、いても立ってもいられない気分にさせてくれた。その彼はというと、他のメンバーたちのようなスタンドプレイを一切しないという駄洒落を言わずにはいられない特異な存在だった。いつも公園に必ずやって来て皆としっかり遊んでは静かに帰っていくことを繰り返す無口で家のよくわからない子のようなチャーリー・ワッツ。バンドの仕事はジャズ演奏への情熱の火を絶やさぬための生業day jobだという割り切りの良さ。一度、フロントマンのミック・ジャガーが彼をMy drummer.と人前で呼んたとき、He’s my singer.と言い添えたという逸話も実話っぽい。あなたのビートに乗ってよく人生や心のあちこちを歩かせてもらいました。外風呂でラジオを大きくして聞いたSatisfactionから続くビート。こちらのハートが止まるまで打ち続けるでしょう。R.I.P.

日々の頭韻 /s/-/s/ 英語島から豪州まで

A survey says ….は「ある調査によるとなになに」、The survey says ….だと、その前にメンションされたある調査にthe でフォーカスして、その調査結果を紹介できます。

According to a/the survey ….は、どこかドラマチックな響きのあるイントロですが、

一方A/The survey says ….は、サッパリシンプル。

このaやtheを取り去ってさらにシンプルに、頭韻する2語で

  Survey says!(調査では!)

と言って答えを発表するパターンを作ったのが米国テレビの家族対抗クイズ番組。その名も

  Family Feud (「ファムリfューd」1976年スタート)

\(◎o◎)/ これまた/f/-/f/の頭韻!

意味は「家族間抗争」。といっても『ロミオとジュリエット』的バイオレンスは無し。

番組ではOur survey said!やThe survey said!などのフレーズも使われていましたが、Survey says!がキャッチフレーズ(taglineとも言う)化しています。

この番組は外国でコピーされ、広く英語圏のポップカルチャーに浸透。タグラインは冒頭のような見出しにも登場。

これはオーストラリア版です。Survey says!のフレーズをキャッチしてみましょう。

アインシュタインとチャップリンのやり取り

chiasmus(カイあzムs)は通常個人で行うレトリックで、JFKの有名な言葉がよく引き合いに出されます。

 Ask not what your country can do for you, ask what you can do for your country.(皆さんの国が何を皆さんにすることができるかと問うのではなく、皆さんが何を皆さんの国にすることができるかと問うてください)

最初のフレーズの語順を2番目のフレーズで逆にするというトリックを指すことがあります。和訳:交錯配列法、は交差配列法、交錯配語法、交差配語法、交差対句法など。

これを二人で行った珍しい例が、アインシュタインとチャップリンが初めて会ったときに起こりました。但し、カイアズマス風だと断っておきます。

かいつまみますと、ア氏がサイレント映画の王様に「一言も言わないのに世界中があなたを理解する」。チャ氏が物理学界のチャンピオンに「誰も理解しないのに世界中があなたを崇める」。

Einstein said: “What I admire most about your art is that it is universal. You don’t say a word, and yet the world understands you”.

Chaplin replied: “That is true, but your fame is even greater: the world admires you, while no one understands you”.

結び付き

コーヒーとむすびでしばし早朝する(?)こと有り。Spam musubi(スパムむすび)は、スパムを缶詰の形そのままにスライスして白米で挟み海苔で巻いたもので英語島の腹ごしらえ、小腹ごしらえのチャンピオンだ。ナイフとフォークで食してもいいと思うほど私はこの日米の結びつき食品を荘重なる気持ちで敬愛している。

カフェで1つ注文する。それから作るので5分待つが、出来たときに名前で呼ばれるので、注文時にAnd your name?と訊かれる。名を告げて待ち、出来立ての温かいむすびをもらい、となりの珈琲店のコーヒーと一緒に外で食べる。

その名前だが、

このように、名を告げれば名を、姓を告げれば姓が注文票に書かれ、出来たときに大声でそう呼ばれる。

だから「さん」付けに慣れている我々は、「トイアーマー!!!」と呼び捨てられて驚く。ここはfirst-name basisを重んじて「ケーn!」と呼ばれるようにしておいたほうが気分が良い。テイラー・スウィフトが注文するならTaylorだろうし、エリザベス・テイラーならLiz、ロバート・テイラーならBobやRob。英国女王はやはりLizであろうと想像する。坂上田村麻呂などは大変だろうなと危惧される。TamuとかMaroとか言えば英語島にマッチするかもしれない。

ちなみに

天むす的省略(clip)があるのも職場の知恵でしょう。