風から生まれたフレーズ

音量を下げてからご覧ください。

12月の街角。

慌ただしくやって来てパッと消えるこの「つむじ風」。英語ではwhirlwind、「ワーウィンd」的発音で、whirlに第一アクセントが来ます。whirlは「渦卷き」で、そういえばあのニール・セダカのヒット「カレンダーガール」の一節にあったのが
“…yeah, yeah, my heart’s in a whirl …” 「・・・そうさ そうさ ぼくのハートは大混乱・・・」

Calendar Girl: https://www.youtube.com/watch?v=8CMGSMYcg0s

その真偽はともかくも、つむじ風の特徴である短さと慌ただしさをとらえた表現に、
  It was a whirlwind visit.(慌ただしい訪問でした)
があります。
その他に、
  a whirlwind romance(短く燃えて消えた恋)
  a whirlwind tour/trip(次々に目的地を訪れる大急ぎの旅)
など。

これはネットで見つけた、つむじ風と一枚の木の葉の、役割付き変わりノックノックジョークです。

木の葉: Knock, Knock
つむじ風: Who’s there?
木の葉: Leaf.
つむじ風: Leaf who?
木の葉: Leaf me alone.

ダコタの言葉

Dakota also says,
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“Enjoy life now. This is not a dress rehearsal.”

注:色々なバージョンのある詠み人知らずの言葉。dress rehearsalは公演前の最後の総合通し稽古で、日本では「ゲネプロ」と呼ばれるものですが、外猫の世界には無いようです。スポーツ界に「稽古横綱」あるいは広く「練習横綱」なるイディオムが有りますが、これはリハで堂々名人、本番で緊張し過ぎて・・・ということ。

ビジュアル早口言葉 

ある程度手強し。
逆にしてもやはり。
二語をくっつけることができるまで面倒かも。
一息5回どうぞ。

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/r/と/l/音がまだまだという方はすぐに練習習得のこと。話すのが嫌いな一大原因となる恐れあり。
Risten and plactice!?

2017年 元旦な話

久しぶりに国内で元旦を迎えました。
無風快晴!
ゴーストタウンのよう、という噂を聞いていたので、様子を見に朝の散歩に出たところ、歩くのがいとも簡単!

駅前にて。9:00 a.m.

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ロスアンゼルスの知人がNew Year’s EveやNew Year’s Dayはどこもpeoplyだと、新語(未だ市民権は得ていませんが)を使って嘆いていましたが、東京は逆。地理用語を借用すればpeoplessでしょうか。

この東京は映画『渚にて』のサンフランシスコやサンディエゴのようです。
その映画On the BeachのWikipedia以外のリンクとしては:
href=”http://www.imdb.com/title/tt0053137/”>http://www.imdb.com/title/tt0053137/

いつもは賑わっている公園に、バギーを押す人などちらほらのどか。

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英語でIt’s a walk in the park.というと「公園を散歩するようにとっても簡単、楽勝、朝飯前」のようなvery easyという意味で学業や仕事を表すことができます。ある辞書に「ちょちょいのちょいだ」もありました。

Online Oxford Dictionaryの定義では、
Something that is very easy to accomplish:
‘As any director will tell you, doing Shakespeare isn’t a walk in the park.’
この例文は否定の形で、「大変なこと、あなどれないこと」を表し、同義表現にno picnicもあります。

これらのフレーズでで私的例文を作るとすれば、
The year 2016 was no picnic. I hope it’s going to be a walk in the park this year!

元旦な散歩のお話でした!

今年もどうぞよろしく!
Keep on smiling!!
And I’ll keep on walking and smiling!

1月の語源

もうすぐ新年。早い。2年に一度くらいのペースにすべきである。

英語Januaryの語源はローマ神話のJanusで、前後に顔を持ち、扉や入口を守る神。行く年と来る年とを見つめるイメージが。

ちなみにポルトガル語ではJaneiroで、ポルトガル人の探検家たちがブラジルの海岸で大きな河口(実は湾)を発見した際に、それが1月だったことからRio de Janeiro(1月の川)と名付けている。

知人に、新年に生まれた息子さんをJanusと名付けた方がいる。シーザーの名にちなんだJulyに生まれていたら、Juliusだったかもしれない。8月はやはりローマ皇帝が語源だから、Augustだったかもしれない。

1月に生まれた女性にはJanuaryという名がある。その他、4月ならApril、5月ならMay、6月ならJune。

これは11月の街で見かけたJanusさん。
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熱いトタン屋根の上の猫のように

いつものかすかな鳴き声がするけれど、見回してもどこにもいない。と、見上げればダコタ。
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日差しの強い上天気にトタン(tin)のひさし(eave)で日向ぼっこ中。「ひさしとは小型の屋根」という定義から、イディオムlike a cat on a hot tin roofを想起。

その心は、焼けたトタン屋根の上にいる猫のイメージに、心配や緊張が過ぎて居ても立ってもいられないことを重ねたもの。

ダコタの場合は、冬でもあり、屋根がそう熱いわけではないようで、MGM映画のライオンのように悠々たる風情。ライオンをbig catと呼ぶのもむべなるかな。

戯曲家テネシー・ウィリアムズは自作に、「欲望という名の電車」「ガラスの動物園」「去年の夏突然に」「イグアナの夜」「バラの刺青」など、一度聞いたら忘れられないタイトルをつける名人でもあり、この長いイディオムを借りたタイトルも立派。米国南部のイディオムが、この作品で世界に。

同様のイディオムにlike a cat on hot bricksと、熱いレンガの上に猫が乗る
ものもある。

近年、トタンということばはあまり聞かなくない。
ウィリアムズ原作のあの映画が出た頃には、トタンと言ったトタンにわかったものですが。
英語でtin。
例えばあの『オズの魔法使い』のハートを持たない錫色のクリーチャーはThe Tin Manあるいはthe Tin Woodsman(「ブリキ男」)として有名。

トタンとブリキだとブリキがより高級らしいが、英語に関する限り、tinでまとめられることが多い。熱いブリキ屋根の上の猫も有りそうだが、傷がつくとすぐ錆びるブリキは屋根には向かないそうだ。

ブリキ男は「ビバリーヒルズ じゃじゃ馬億万長者」のバディー・エブセンが演じるはずだったのだが、銀色メーキャップの中にあるアルミに負けて降板したことは有名。彼はそのあと、リハビリに大変苦労したそうで、その彼を救ってしっかり歩けるようにしたのが、殺陣師のマイケル・ヴェンドレル。マイケルはテレビ映画「ロスト」シーズン1,2の殺陣を担当。僕はハワイで知り合った。座頭市の真似が刀使いまで含めて絶品。お互いに市さんの声色を真似たり、彼の一押しという「笠間の血祭り」に熱弁を振るったこともあったが、逝去された。フレンドリーな獅子のような人だった。懐かしい。

同じライオンでも小型のダコタは無愛想である。
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立ち居振る舞いは立派なのだが・・・。
寒中、サバイバーよ、頑張れ!

メレカリキマカ

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ハワイからスナップ写真が。
アンスリュームのツリー。英語発音は「アンTHウーリウm」。
これは好きな花のひとつ。ハワイにはobake anthuriumなる品種もあります。
obakeは、そう「お化け」のこと。「オバキ」という人も多いのですが、
変わった色合いで、薄緑色のものなどはちと幽霊的。参考に:
http://anthuriumhi.com/tag/obake-anthurium-flowers/

多くの方から激励の言葉を頂いています。ありがとう!
来年は「大化け」じゃ・・・いや「小化け」で十分かも。いずれにしても、
Keep on smiling!!

Ken

P.S. I’ll keep on smiling, 2!!

迷ったら・・・

海岸で見かけた次のサインのIF IN DOUBTのフレーズで始まる文をよく見ると・・・

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(岸近くで崩れる波ショアブレークの注意)
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(潮流注意)

洗濯機に白い洗濯物を入れると、原色の物が混じっていて、色が移るかなと心配すると、もう一人が When in doubt, leave it out.(迷ったら外に出しておけ)なる知恵の定型表現と一緒にそれを取り出す。これは映画で見たのか、現実だったのか、両方か・・・。それはともかく、大事なのはdoubtとoutが韻を踏んでいるところ。

When in doubt(ちがうと思ったときは)やIf in doubt(もしちがうと思えば)という出だしのフレーズは、まとめて「迷ったら」と意訳することにして、これをdoubtと押韻して締めくくる伝統があります。

海岸のサインのgo outは、海へ出て行くというニュアンス。DON’T GO OUTで「外に出るな」、「デートするな」など、広い意味で使えそう。その他、使えそうなものに、
When/If in doubt, shout.
When/If in doubt, get out.
When/If in doubt、take it out.

この押韻パターンは、1874年初出のWhen in doubt, do nowt.(迷ったら何もするな)にも見られる。
 
押韻しないものもあって、
When/If in doubt, don’t. (迷ったらよせ)[ベンジャミン・フランクリン!]
When/If in doubt, punt. (迷ったらパントしろ) [アメフト、ラグビーなどのイメージ]
When/If in doubt, bring in relatives.(迷ったら親類を入れろ)[会社経営に]
When/If in doubt, mumble; when in trouble, delegate; when in charge, ponder.(迷ったらはっきり話すな、困ったら人に委せろ、責任者になったらよく考えろ)[出世階段クライマー?]

ピタリの状況で言う、状況にピタリと当てて言う、新手を作る、この3種の楽しみ有り。独り言もOK。
ライムしたい場合、押韻辞典を使って考えてみては。例えば:
http://www.rhymezone.com/

冷たい雨が降りそうな寒い朝、この散歩者は既製品で独り言: When in doubt, don’t go out.

赤須薫さん(共著)の本 『英語辞書をつくる』

院生活中に戴いた本で、やっと目を通すことができました。

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赤須先生は「ライトハウス英和辞典」もつくっています。
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この本はその赤須さんの興味深い苦労話と”工夫話”からスタートします。
その他、「ウィズダム」や「ジーニアス」といった辞典、英英辞典、コロケーション(連語)と辞書の進化などに関する、多くの辞書編纂者の話が続きます。タイトルの「つくる」という綴りには、作、造、創、という気合いがこめられているようです。

ちなみに、辞書編纂をテーマにした恋愛映画『船を編む』を面白く見たことがあります。松田龍平の演じる馬締光也という名も日本アカデミー賞に輝いて良かったかも。
http://fune-amu.com/

参考までに、この映画に関する英語のコメントがこのサイトに。
http://www.imdb.com/title/tt2315226/
http://mydramalist.com/6615-the-great-passage/reviews

 

やっと再開 やっと再会

10月の終わりに創立40周年記念イベントに声だけで出演しましたが、イベント主催者の浦島久さんにやっと元気で会えました。ジョイイングリッシュアカデミーの学院長で写真家としても活躍しています。
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近所のツリーハウスがあるレストランでランチを食べ、家でも話が出来ました。ツリーハウスは第一人者の小林崇さんがデザインしたものだそうで、登り切ったthe top of the stairs(最上段)に見事な言語遊戯作品(社名のようです)がありました。駄洒落も元も、いい言葉です。
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