閉店のサインあれこれ

体を動かさないでいると一日5%筋肉が落ちる、と院生活中に理学療法士(physical therapist)の方から伺った。20日近く動かさなかったから100%無くなった勘定になるけれど、散歩がウォーキングに変わりつつある今、落ちたものは思ったより早く戻ってきている。
 あの、のっぺりしたふくら(んでない)はぎcalvesに、おお、みっちり感がある。それも新しい若い筋肉のように感じるのは気のせいだろうか? 
 小泉八雲作The Fountain of Youth「若返りの泉」でじさまが体験する筋肉再生場面の描写を思い出す。顔のしわが消えた云々から始まって・・・・・・
And his face had become smooth as a boy’s: every wrinkle was gone. At the same moment he discovered himself full of new strength. He stared in astonishment at the limbs that had been so long withered by age: they were now shapely and hard with dense young muscle. Unknowingly he had drunk of the Fountain of Youth; and that draught had transformed him.
(全話はここで:
http://www.surlalunefairytales.com/books/japan/hearn/fountainyouth.html

うーむ、すばらしい。ぼくの場合は気のせいだろうが。そうであっても、歩くことの効用を、これほど痛切に、嬉しく感じたことはかつてありません。

 さて、朝や夜歩くとすっかりおなじみになった「閉店」の英語看板
   CLOSED
 が目につく。
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これはWe are closed.の略で、
   SORRY. WE ARE CLOSED.
 という看板もある。
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これを略してしまったのが次のもの。(せっかくSorry.で始めているのでWE AREを省かないほうが丁寧)
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次のサインはOK。ただその下に蘊蓄が。「ひとつのドアが閉まれば別のドアが開く」とは格言で、ここで「捨てる神あれば拾う神あり」と定訳すれば元も子もない。最後の「お入りください」は無理かもしれない。 
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最後は未だに見かける「惜しい!」という看板。That was close!(それはもう少しだった!惜しかった!)の略となる。
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この「惜しい」には、もうすっかり慣れたけれど、最初に気付いたときには大いにビックリ。閉店の霹靂であった。

Joy-ful event!

今年、帯広市のJOYイングリッシュアカデミーが創立40周年を迎え、四半世紀の友人でもある学院長の浦島久さんから、20周年のときと同じ舞台装置(北欧家具のリビングルーム!)、同じメンバー(NHKラジオの杉田敏さん、大杉正明さんと私)で鼎談をと誘われたのが去年のことでしたが、Life often takes unexpected turns.「人生にはよく意外な展開がある」わけで、レインボーホールへ電話での出演となりました。
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浦島久さん(携帯にマイクを大つけで遠山と会話中) 杉田敏さん 大杉正明さん 20年前とそっくりの舞台装置ですが。

最後は皆さんから応援のかけ声を頂きました!
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浦島さんは私たち3名のことを英文でブログに書いておられたので、
http://www.stage-infinity.jp/northern-eyes/20161101000015#more-1481

英文で返信をしたところブログに載りました。
http://www.joyworld.com/adult-news/adult-cata/2016/11/post-1110.php

彼の新刊『そして、英語はあなたを変える』には広いネットワークとユニークな仕事ぶりが楽しく書かれています。
https://www.amazon.co.jp/%E3%81%9D%E3%81%97%E3%81%A6%E3%80%81%E8%8B%B1%E8%AA%9E%E3%81%AF%E3%81%82%E3%81%AA%E3%81%9F%E3%82%92%E5%A4%89%E3%81%88%E3%82%8B-%E6%B5%A6%E5%B3%B6-%E4%B9%85/dp/4794604351

帯広い人です。

Hell-o Halloween!

暖かいコメントをいただいています。ありがとう!
さて今年も、この世のものではないキャラクターに変装し、舞台でなくこの世を、花道でなく歩道や車道を自由に歩ける日々が再来しました。acting being(行動する存在)である我々は「演技する存在」に変身し、自由横溢、どこか解放された演技者たちが今宵は拙宅にもやって来そうです。そんなとき、「トリックオアトリート」でなく「チュリッコチュリー」的に発するとより英語らしいでしょう。

これは今年8月半ばに米国の量販店で見つけたハロウィーングッズ10数万円! 沙翁大悲劇『マクベス』以来の伝統的Three Witches(三人魔女)が大釜(cauldron)で呪いのスープを作製中。
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ハロウィーンgoodsよりbadsでしょうか? とまれこの電子仕掛けの人形たちが発するのは『マクベス』の魔女たちが繰り返す呪いのチャンツ:
Double, double toil and trouble;
Fire burn, and cauldron bubble.
坪内逍遙訳は:http://books.salterrae.net/osawa/html/macbeth.html#macbeth-4-1
和英対訳としては;http://james.3zoku.com/shakespeare/macbeth/macbeth4.1.html
YOUTUBEでロイヤルシェイクスピア劇団の4幕1場を;https://www.youtube.com/watch?v=v6Ebfe90aeQ
「ロード・オブ・ザ・リング」のガンダルフ役イアン・マッケランの若き姿有り。
その他、放っておけば次々と別バージョン登場。
Have a nice day! and night!
May each day be Halloween!?!?!?

やっと果たせた約束

励ましのコメントやメール、ありがとうございます! 遠山は少し動き始めました。

初のお出かけと申しましょうか、長く延ばしてしていた約束を、週明けにやっと果たしました。
2002年にクロスワードパズルの歴史をまとめた本を上梓したことがあり、その関係で、あのパズルの老舗ニコリ社から、とても大きなクロスワードパズル「メガクロス」を作ったので是非見に来て欲しいとの要請をいただきました。ただ、約束の日の10日前に体調を崩し、世に戻って10日目にやっと拝見することができました。(拙著執筆中お世話になった編集者の石原さん、やっと行ってきました!)

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向かって左が数独のゴッドファーザー(名付け親)で社長の鍛冶さん、右が副社長の後藤さん。そして中央の白黒の柄の反物のようなものが「メガクロス」のグリッド(盤面)の一部です。伸ばすと13mになるとのこと。クルー(カギ)の本!が3冊!!(だったかな)・・・。ライフワークものです。

これを見て、喉元でやっと怺えた一言が「メガシロクロス」(評価御免)。
それはともかく、1時間ほどで辞去。楽しい午後でした。

ニコリ社のブログにも掲載されました:http://www.nikoli.co.jp/ja/activitycat/2016/

わっ!

8月半ばからハロウィーングッズが並び始めている。
Unbelievable!
「わっ!」と驚かす間投詞も鮮やかにディスプレイ。
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ディスプレイ用かと思ったら間投詞が買える! 間投詞ました。
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Unboolievable!

蚊と闘う標語はtextbook example  

テレビに、保健局のお知らせが度々出て来る。
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これは、観光列島であるハワイ州が、dengue fever(デンギと発音)やzika(ズィーク)を防ぐためのFight the Bite campaignの標語です。

標語はcatch phraseと言いますが、これは典型的な、お手本のような例(英語でtextbook example。教科書もここまで持ち上げられると鼻高々でしょうが)。

なぜかというと、覚えやすさの基本をしっかり踏まえているからで、
1 韻を踏んでいるのでインパクトがあり覚えやすい
fight とbiteはfoot rhyme(脚韻)
prevent、prepare、protectはhead rhyme(頭韻)
2 「3の法則」The Rule of Threeを使ってこれまた覚えやすい
これはポイントを3つ上げると、前後の偶数より印象が強いと言われ、プレゼンからCM、演説まで、大変よく使われる法則。古代ローマでは、プリニウスという学者が、Why do we believe that in all matters the odd numbers are more powerful?と、odd numbers(奇数)の持つパワーへの信仰に対し驚きと疑問を呈しているほどです。
3 蚊をストップするサインがまた覚えやすい

というわけで奇しくも理由を3つ挙げました!
詳しくは: http://fightthebitehawaii.com/

では
Keep listening, keep practicing and keep on smiling!!

これもまた3。

型にはまりたくない方に think outside the box

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料理はそれほどしませんが、味噌汁はよく作るほうです。

 今朝、豆腐を切ろうとして、突然、ああまた今日も四角かと思い、それから、おお、そうだ!と心躍らせ、まずtofu(厚い)を立てて三層に切り、次に広い面を上にして三角に切りました。端から斜めに包丁を動かして簡単に出来ました。
 はんぺんのように見えますが、もちろん味は変わらず、見た目がシャープ、かつ食べやすいことまでわかった!
 食後、自分が日本で、いや世界で最初に違いないと確信してget on lineしたところ、さにあらず、沖縄の方のサイトがいきなり出て来て、謙虚になりました。こうした体験をしたことを英語でよくIt was a humbling experienceと言います。
 
 とにかく型にはまらずに考え、実践し、成功できて、proud chefはHe’s patting himself on the back.と自分で自分の背をぽんぽんと手で打って悦に入っています。
 この「型にはまらずに物事を考える」ということは、次のイディオムで表すと便利です。
  think outside the box/out of the box
 ”箱の外で考える”ということです。
 そして今回遠山は、
  He thought outside the tofu box.
ということでした。
IMG_3008 まだ半分残っているが明日用

 なお、tofu pack/package/wrapなどがベターではありますが、ここは見事なイディオムにあえて豆腐を加えてみました。
 これからtrapezoid(台形)などにも挑戦することを考えましたが、あまり遠くへ出すぎると、戻ってこれなくなりそうで、思案中です。とまれ、
  Soy to the world! Miso soup’s come!

野川ほたる村の本

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こうした路傍の植物wayside plantあるいはroadside plantを見つけて花瓶に放り込むのは楽しいものです。
さて君の名は? となってそれが洋種山牛蒡(ヨウシュヤマゴボウ)なるものであったのを、
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やがて実が赤くなることや、山牛蒡のつもりで根を食べると有毒であることを、この本で知りました。愚弟の私めに言葉遊びと美術鑑賞を教えてくれた姉が表紙を担当しております。
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湧き水と緑を守るほたる村のリンク:
http://www.nogawa-hotarumura.org/

触発されて急遽plantに関する強引語彙集 Gross Glossaryを編んで見ました。ご参考まで。
weed  雑草
seaweed  海藻 海苔、若布、昆布類を algae(藻、algaの複数)ブームの中、sea algae(/すぃーアゥジー/)と呼べばスーパーフードの響き有り
volunteer plant 自生植物 事情で飛来し発芽成長し雑草として邪険に扱われずその自主性を重んじられたもの ボランティアの鑑
plants and animals 動植物 あるいはanimals and plants
eggplant tree 茄子の“木” 実の一個がeggplantで全体を一本として数える際には大木はもちろん低いものも”tree”
alpine plant 高山植物 /あぅパイn/
annual (plant)  一年草植物
biennial (plant) 二年草植物
perenial (plant) 多年草植物
century plant アオノリュウゼツラン(青の竜舌蘭) 一世紀は持たない 20年ほどで最後に一度だけ開花して枯れる 日本では50年とある テキーラも作られる
nuclear power plant 何百世紀も持ち草
house plant 観葉植物  indoor foliage plantもあるがやや長い
parasitic plant 寄生植物
potted plant 鉢植え
insectivorous plant 食虫植物 carnivorousとすれば買い手が少し減ろう
beefsteak plant 赤じそ 葉の色と柄より 疑問:食べる気も無い者がなぜ命名 その道ではred shisoが次第に伸びつつ有り
brain transplant 個人的に時折熱望するもの

今日のジョン・ウェイン ついでに”flash” or “flush”

久しぶりにKona Inn Shopping Villageのジョン・ウェインを見に行ったところ、相変わらずswim trunksの販促に励んでおり、ライフルにも発砲した形跡無しで目出度いことです。
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ふと近くの店の張り紙が気になり、寄って見ると、断り書きが・・・
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「すぐに戻ります」という意味だろうけれど、正しくは
(I’ll be)back in a flash.
in a flashは、いなびかり(a flash of lightning)の後にというイメージのイディオムです。
そして、こちらの
(I’ll be)back in a flush.
のflushは、flush toilet(水洗トイレ)のflush(水洗すること)で、ユーモアでしょうが、切実さが胸を打ちます。このビレッジは共同使用なのでむべなるかな。
そこへちょうど店主が戻って来て張り紙を外そうとするので、Can I take a photo of your note? I teach English in Japan.と頼むと、彼女はSure. It’ll be a good teaching material.と言って一枚撮らせてくれました。

というわけで、flashの発音がflushになってしまうという方で、この切実なるユーモアだけは何としても避けたいという方には、I’ll be right back.をお勧めしますが、light backと発音すれば、ユーモアにも何にもなりませんので、すぐ戻ります、と言いたいときには、発音をおろそかにせぬようご注意ください。