シソが元気に数名、石段の割れ目(crack)で繁っています。紫蘇繁栄。

英語でperillaという上級の呼び方があります。赤ジソの葉を見てステーキのイメージを描いたのでしょう、beefsteak plant(ビフテキ草?)という名もあります。
ただこれらの名よりWashokuの伝播パワーでしょうか、海外ではshisoという名で種も売っています。
塀の下にも紫蘇とした麗人が!
Shiso cool.
ダイアログTrain Delayでは、会議に向かうツトムとアンが電車の遅延にぶつかり、ツトムがアンに「電光掲示板に30分遅れと出ている」The monitor says the train is delayed by 30 minutes.と伝えると、アンがGreat.とつぶやきます。

通常、よく知らない相手には、It does?とか、Really!、Oh, no.など、反語でない言い方を使いますが、ある程度互いに気心が知れてくると、こうした言葉のスタントが用いられます。
その他、Perfect. How nice. Wonderful. などがあります。
こうした反語を英語でironyと呼びます。別の形の反語にrhetorical question(修辞的疑問文)がありますが、これはWho knows?(誰にもわかりませんよ)のように質問の形を借りた反語です。
ironyは「皮肉」のことですが、ここでは「反語、反語法、アイロニー」という和訳が適切です。
あまり使い過ぎると、ironist、satiristなどと呼ばれるのでご注意。
satiristには「風刺家、風刺作家」の意味もあります。そのsatireがたっぷり入ったSF傑作喜劇と言えばBack to the Futureです。その一場面、主人公のマーティーが家に帰ると、週末にガールフレンドと湖へドライブするのに必要だった父の車がぺしゃんこになった(totaled)状態で牽引されていきます。そこで一言(3語)アイロニーを発する場面がこれです。
http://www.anyclip.com/movies/back-to-the-future/the-car/#!quotes/
ちなみにextreme ironistという言葉があります。「極限の皮肉屋」? 実は、海底や狭い山の頂き、あるいはロッククライミングやスカイダインビング中など極限状態でアイロン掛けを楽しむ人を指すそうです。一種のスポーツでextreme ironingと呼ばれています。
私もアイロン掛けは好きなほうですが、このスポーツ、オリンピックの正式種目に申請中とのこと。私としては、Iron understand. です。
See you later, alligator.
まず別れの挨拶を言い、そのあとに韻を踏む語を加える、という言語遊戯です。寅さんの「さよなら、三角・・・」は頭韻の使用ですが、こちらはlaterとalligatorが脚韻を踏んでいます。それに対して、返す文句が、
In a while, crocodile.
こちらも、whileとcrocodileが脚韻を踏んでいます。
これが英語での定番別れの語呂合わせやり取りです。これに飽き足らずにいくつもの新手を加えたのがこちらです。
”別れ”関連の表現を持って来ては、苦し紛れに動植物頼み。まあ、何とも微笑ましいものです。
そう言えば、See you later, Terminator.なる手も定着しています。
そこで人名を並べてみました。以下、KOS流「別れの駄洒落」英語版です。
Be good, Robin Hood.
Don’t be a stranger, Lone Ranger.
Don’t forget to write, Frank Lloyd Wright.
Have a nice day, Michael Bay.
Good-bye, 周恩来.
早くもネタ切れでしょうか。
このへんで、ミヒャエル・エンデ。
またあとで、ユリカモメ。
5月のダイアログOverloaded(過負荷)の中程で、ジョンが義母に、Betty, you’ve got all of your appliances plugged into this extension cord.(ベティー、家電品を全部この延長コードに差し込んでいますね)と指摘するところがありました。(義母をBettyとファーストネームで呼ぶのは英語圏では当たり前のことで、水平的人間関係を建前とするスタンスがこんなところにも現れています。)そして、
It’s a fire hazard. Feel how hot it is.
と延長コードが熱を持っていることを教えます。
fire hazard(火災の原因)は、辞書の掲載率がかんばしくないのですが、日常会話の常用フレーズです。fireを高く、hazardを低い音で発します。Collinsオンライン辞典では、例文にChristmas decorations can be a fire hazard.があり、クリスマスの飾り付けもファイアハザードになりうるのです。
hazardは「障害、リスク」を表します。「サイコロ」が語源とされ、ゴルフやビリヤード、古代のロイヤルテニスの用語にもなっています。
最新のハザード関連の語として、20世紀後半に生まれたbiohazardがあります。goo辞書の定義では、[名]1 バイオハザード,生物学的有害物質:生物学的研究で用いられたり,つくり出される病原物質.2 生物学的災害:生物学研究用の病原物質が研究室外に出て起こる。
同名の日本発人気ゲームや映画は、英語版ではResident Evilという別名になっています。その意味がよくわからず気になって調べてみました。まず、米国にはすでにBiohazardなるヘビーメタル系バンドが存在していたのがタイトル変更の理由。私はゲームをしないのですが、『バイオハザード』は広大な敷地内の屋敷や研究所で展開されるようで、そこには、生物学的実験で変化した様々な邪悪な住人がいるとのこと。そこで英語タイトルの解釈になりますが、
1) evil resident (邪悪な住人)を詩的に倒置してResident Evil「住人邪悪」なにか中国風。雰囲気はありますが、ただ住人は単数ではないようです。
2) residentは名詞だけでなく形容詞の機能も持ち合わせていて、オンライン辞書で「resident で始まる」を選択すると、resident command「常駐コマンド」、resident database「レジデントデータベース」、resident library「レジデントライブラリー」など、コンピューター用語がズラリ。ゲームタイトルはこうした流れで(along these lines)名付けられた感もあります。そしてevilを不可算名詞として扱って、KOSではタイトル和訳を「常駐邪悪」と言うよりは、「そこに住む邪悪」、いや「そこに棲む邪悪」とでも。
ちなみに高校時代、早川書房の『SFマガジン』を愛読していた私はSF映画のファンでもありますが、伝統的なSF小説や映画では、女性が叫び、男性が救う、という決まったパターンがありました。ですから、『エイリアン』シリーズのリプリーの登場は驚きで、『ターミネーター』シリーズのサラ・コナー、そしてこのゲームの映画版のアリスと、SF主人公の新しい流れはH・G・ウエルズやジュール・ヴェルヌがひっくり返るほど素晴らしいものがあります。
それはともかく、Resident Evilの件、Evil to get it?
陶芸家の尾崎幸雄さん(ハワイ在住)から、愉快なビデオが。搭乗着席後にフライトアテンダントからアナウンスがありますが、これは何と愉快です。ただものすごく速いのでサブタイトル(字幕)が付いています(ネイティブ用です。数カ所ミススペルがありますが)。ビデオを止めて読むこともできます。では乗りましょう。皆乗っています。雲上のユーモア。over the top(やり過ぎ)気味の部分もありますが、超異文化フライト疑似体験をどうぞ。
www.youtube.com/embed/TxNrizGdhtY?rel=0
ブロードウエーのヒットミュージカルを映画化したInto the Woods(邦題『イントゥ・ザ・ウッズ』)は、言葉遊び溢れるセリフと歌のオンパレードです。それもそのはず、作詞作曲が、あの『ウエストサイド物語』の不朽の名歌詞を書いたスティーヴン・ソンドハイムによるものだからです。
「森の中へ」というタイトルにも言葉遊びが隠されています。イディオムout of the woodsは、「危険から脱して」という意味で、We’re not out of the woods yet.(まだ油断はできない)のように、よく否定形で用いられます。このように「森」は困難や危険のシンボルでもあり、「その中へ」というイメージが、看板やポスターを見る者の心をくすぐるのです。
ソンドハイムには、CINERAMA(シネラマ、20世紀の大スクリーン)と書いてある看板を見て、そこにAMERICANという別の語を見つけたというエピソードがあり、word player(言葉遊び家)の間では神様とされています(少なくとも私はウエストサイドの歌詞も含め、そう思っています)。
こうしたスペルを並べ換えて別の語を作る作業、あるいはその結果得られた言葉をアナグラム(anagram)と呼びます。そして彼のこの偉業を英語で言うなら、He found that CINERAMA has an anagram: AMERICAN.、あるいは動詞にして、He anagrammed CINERAMA into AMERICAN.となります。
そして先日、何と私は、ソンドハイム・モーメントを持つことになったのです! コーヒー店で、カミさんの話を聞きながら、子ども時代に時々行った目黒シネマの建物を眺めていた時です。
CINEMAの文字が、ララっと並べ換わりANEMIC(貧血症の)になったのです! 子ども時代にこうやっていれば・・・(といっても当時は別の館名だったようですが)。というわけで、CINERAMAをアナグラムした青年スティーヴンは、あのWest Side Storyを書き、CINEMAをアナグラムした壮年ケンは、このBlogを書いています。
カミさんにこの発見をその場で伝えると、You were not listening to me.と恨まれるという落ちもついて、私は森へ入ってしまいました。
(ちなみにさきほどネットに入りanagrams of CINEMAで検索したところ、今はなき「氷屋」ICEMANにもなるようです。アイスマンお話でした・・・)
背にハワイの知恵の掟が並んでいるTシャツ。あの、No rain no rainbows.が最後に来ますが、その他の格言もなかなか深いです。
上から、
Never judge a book by its cover.のひねりで、「一日を天気で判断するなかれ」
The best things in life are free.のひねりで、「人生最良のものはどれもものではない」
次はそのまま。「真実を語るようにすれば、覚えておくべきものが減って良い」
次はSpeak softly and carry a big stick.のひねりで「話しは地味に、シャツは派手に」
次はそのまま。「ゴールというものは当てにならない。狙わない矢は外れがない」
次もそのまま。「誰よりも沢山おもちゃをもって死ぬ者は、やはり死ぬ」
次もそのまま。「年齢とは相対的なもの。下り坂になるとスピードがつく」
次もそのまま。「リッチになるには2通りある。もっと稼ぐか、あまり欲しない」
次もままで。「美は内面的なもの。見かけは何でもない」
そしてNo pain no gain.をもじった「雨なければ虹なし」
ハワイらしいものがいくつもあり、これを背にしょって歩くのも乙なもの。I like the third one.などと話しかけてくる人もたまにいます。あなたの好みは? 私は最近4番目が気に入っています。
ダイアログBroken Porch Step「壊れたポーチの踏み段」では、Grandmaが、やってきた娘の家族に、The third step is loose.(3段目がガタガタよ)と注意しています。

looseの発音は「lゥーs」。A couple of screws are coming loose.(ネジが2,3本、ゆるんできている)のように「ゆるい、締まっていない」の意味で、かつ、古い意味に「道徳的に問題がある」があり、おそらくこれらの連想で、日本語英語の「締まりがない、だらしがない」という意味の「ルーズ」が誕生したと思われます。
このlooseには、プラスのイメージもあります。たとえば70年代の終わり、同僚たちが使っていたStay loose as a goose.(グースのようにルースのままで)がそれで、これはガチョウのgooseと韻を踏ませたもので、「完全に力を抜き緊張をすべて解いて泰然としていなさい」という意味合い。ハムレットの言うところのa sea of troubles(人生というトラブルの海)に向かう際の、ひとつのスタンスを表すものでした。そして、このガチョウさんにはそれ以来あちこちでお世話になっています。
10数年前のこの季節、近所を散歩中に、何だか夢のようなよい匂いがただよってきて、誘われて行き着いた先が、ニオイバンマツリ(匂蕃茉莉)という和名の木でした。「匂蕃茉莉」の蕃が外国、茉莉はジャスミンティー茉莉花茶の茉莉です。2メートルくらいにはなるらしい。
花の香りがジャズミンのそれとよく似ているので「アメリカジャスミン」という和名もあります。それに加えて特長がもうひとつ。花が三色に変化するのです。まず紫色で開花し、そのあと赤すみれ色に変わり、最後に白くなって終わる。
そして3つめの特長がその英語名。
yesterday-today-and-tomorrow!
語尾のあとの!はこちらの興奮によるもの。名の由来はまあおそらく、
The flower was purple yesterday: today it’s light-lavender: and tomorrow it will turn white…
ただ花は3日では終わらず、白くなっても香りは消えません。昔、イタリア映画にビットリオ・デシーカ監督の『昨日今日明日』というヒット作がありましたが無関係。関係があるのは下田にある了仙寺。境内には1000株のアメリカジャスミンが一斉に咲き乱れるとのこと。近隣に米国初代領事館となった玉泉寺があり、領事タウンゼンド・ハリスが職住一体にしていたところ。でも、ハリスが植えに行ったわけではなく、1960年代から同刹が独自に植え始めたらしい。この10数年、行こうと思って果たせずにいます。
英名は他に、morning-noon-and-night、kiss me quick、ブラジルやアルゼンチンが原産国のためか、Brazil raintree。
4月ハワイにて。ある廃屋の前庭で見つけたyesterday-today-and-tomorrow。向こうの茂みには車が放置されたまま。ちとセンチメンタルな気分に。
昨日は英語界の名ネットワーカー、JOYイングリッシュアカデミーの浦島久さんが十勝平野の帯広から関東平野の東京を訪問。久し振り、にcatch upでした。スタバでコーヒーのあと、つばめキッチンでハンブルガー、僕はロールキャベツ。計2時間ほど楽しく語らいました。

ある日のこと、講師をしていた『ラジオ百万人の英語』を聴いて当時の私の職場に会いに来てくれたのがきっかけでした。フットワークのいい方です。神田の寿司をつまみながら意気投合。以来25年。その間、講演、JOY20周年では杉田敏さんと大杉正明さんとの鼎談、遠山の英語コンサートや和英琵琶語りなど、こうしたこと全てJOYがスタートなのですから、帯広に足を向けては眠れません。それに初めての単行本『英会話ああSayこうSay』を書いたのも、講演に間に合うようにという要請があったからで、帯広には頭を向けても眠れません。帯広の上空で寝るのがベストのようです。来年はJOY40周年ということでまたまた面白企画に誘われました。楽しみです。
プロの写真家でもあり、2葉の写真の違いがわかるでしょうか。(この場合はカメラの違いかな)。駄洒落も立派で本も多作、最新刊は私の第一作に勝るとも劣らぬ『英会話3行革命』です。3はマジックナンバーですが、もっと話したくなるところが良いです。
「浦島久の玉手箱」 http://www.joyworld.com/blog/2015/05/post-4516.php