今月の『ラジ英』 安全第一とrush

5月のテーマはSafety First「安全第一」です。久し振りに遠出をすると途中の地下鉄駅ホームで安全第一サインを見かけました。

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rush into the trainは、ドア、窓、車体を選ばず、ダーッと電車に突入する感じがあります。

get on the trainというおなじみのフレーズがあり、I’m on the train now. I’ll call you back.(今電車の中なので、あとでかけ直しますね)のような断りの表現が日本の車中で使われるように、電車に乗っている状態は、onで表します。電車の床の上に立つというイメージです。そこで、rush onto the trainやrush on to the trainだと良く通じます。

ところでrush into … には、「十分に考えずに・・・に飛び込む・行動する」という慣用的な意味があり、例えば、I feel I rushed into an engagement/marriage/the decision.(私は急いで婚約/結婚/決定をしたような気がします)のように、人生の節目に関し伏し目がちに使われます。

RUSHと言えば何を思い出しましょう? ジャッキー・チェン、おお、Rush Hour 1,2,3,4,5,6,7まで行きましょうや? ちなみにジャッキーの苗字Chanは、ジャッキーちゃんとすれば可愛すぎるためチェンとしたのでしょうが、英語音にもとても近く、名カタカナイゼーション也。

私は愚者と天使を想起します。あの格言、

Fools rush in where angels fear to tread.(愚者たちは天使たちが恐れ踏み込まぬ場所へなだれ込む)

です。エルビスがCan’t Help Falling in Love「好きにならずにいられない」の中で、

Wise men say only fools rush in but I can’t help falling in love with you….(賢者たちは言う、愚者のみがなだれ込むと、でもどうしようもなくあなたを好きになってしまう・・・)

と歌っておられるのですが、これは、詩人アレグザンダー・ポープの18世紀のエッセーの一節が一人立ちし花も嵐も乗り越えて歩き続けるかの格言の一部を使っています。そう言えば、個人的にとても好きな有名パロディーもあります。

Fools rush in and get the best seats.(愚者たちはなだれ込み一番いい席を取る)

Go, go, go! ????

フキノトウは好きのとう butterbur shoot

富山のご夫妻とそのご友人からフキノトウを頂く。細長い箱の中、白い紙に包まれ、黄緑色の葉と花こんもり。

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雪残る山の斜面から来たフキノトウ。食欲湧き起こるのはほろ苦い味が好きだから。さっそく茹で、花カツオ踊らせ、正油垂らし、頂く。 ほろ苦い! 煮bitterしでもいかしそう! アサリ汁にも入れてしまう!

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ザルに残った少々をそのまま口に入れる、これまた、ほろ苦い! 春が来たべさ! 北海道生まれの小生の原風景の底にあるのが雪解け水、黒い土、そしてフキノトウさん。

フキは英語でbutterbur、burは硬い毛。そんな葉でバターを包んだのが語源とか。トウはshootで、butterbur shootとなるも、あちらのshootはピンク色。で、Japanese butterbur shootだとshootがあの黄緑色のものになり、やっとフキノトウになる。ただ、そう言ってそうそう通じるわけでもなく。やはりfukiとして前置き、an edible stalkとa large round leafがある、と説明し、そのshootがfuki-no-toです、とするのがよいかも。

御礼にKnock-knock jokeを一句献上。

Knock-knock.

Who’s there?

Fuki.

Fuki who?

Fukiyan find you better fuki-no-to than Taeko-san, Mitsuo-san and Harada-san?

MANY THANKS! まだ半分残っていま~す。

今月の『ラジ英』 everについて

4月2日のダイアログA for Apple Pieに、内容を強める役割を担うeverが2度登場しました。

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まず、

C: Would you like another slice? /  R: Would I ever!

これはWould I like another slice? (私がもう一切れいかがですかですって?)という疑問形の形をとった「欲しいですとも!」という意味の反語です。これに「いつでも(always, at any time)」という意味のeverを加え、Would I ever (like another slice)!とかWould I (like another slice) ever!と( )内を省いて縮め、「欲しいですとも、いつだって(こういう美味しいものならば)」という気持ちで発します。

この疑問文であって疑問でないという言い回しは、古代ギリシャから始まった話し方の学問rhetoric(修辞学、レトリック)の1テクニックでもあり、「修辞(学)的疑問文」rhetorical questionと呼ばれます。おそらくこういう言い方は、その前からあったと思われますが。

それはともかく、Hungry?と尋ねられてAm I ever!などと応用できます。疑問文ではないので文末で抑揚を下げます。

もう1カ所は、

You’re the best cook ever!

これは、最上級+名詞+everの形を使ったもので、「これまで、今までのどの時点から見ても」、つまりat any time=everという理屈で、「あなたはこれまでで最高のコックさん!」という、やはり強調された言い回しになります。

We’re planning the largest ever job fair.(弊社では過去最大の就職フェアを計画中です)のように順番を変えて言うこともできます。

ここで、私の最大の弱点である、場をわきまえぬ言語遊戯をここでも披露させて頂ければ、Would I ever?は「欲しいですってever!」と訳せましょうや(無理でしょう)。

恩師から送られてきた「恩師」に関するクイズ

英語関連の分野で恩師と呼ばせて頂ける方々は少なくありません。故Richard Via先生もその1人で、60年代に、ブロードウエイの演劇人としての体験を生かし、日本のアメリカ文化センターを中心に学生英語演劇の指導をスタートされましたが、幸運にも参加できた学際英語劇連盟Model Productionでお世話になりました。ジョークを語ることもお好きで、卒業後もお目にかかる度に、I’ve got one for you.と仰って披露してくださり、また新世紀に入ってからは、インターネット上のユーモアやウィットに富んだ記事を元学生たちに送ってくださいました。その1つに、『ピーナッツ』の作者チャールズ・シュルツの作ったクイズがありました。導入部にあるように、各問題に無理に答えず読み続けていくと、最後に言わんとしていることがわかる(You’ll get the point.)という仕組みになっています。セレブリティーと市井の人に関する質問が6問ずつ用意されていて、最後にThe Lesson(教訓)が添えられています。お時間あれば。

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The following is the philosophy of Charles Schultz, the creator of the “Peanuts” comic strip.
You don’t have to actually answer the questions. Just read the e-mail straight through, and you’ll get the point.

  1. Name the five wealthiest people in the world.
  2. Name the last five Heisman trophy winners.
  3. Name the last five winners of the Miss America contest.
  4. Name ten people who have won the Nobel or Pulitzer Prize.
  5. Name the last half dozen Academy Award winner for best actor and actress.
  6. Name the last decade’s worth of World Series winners.

How did you do?

The point is, none of us remember the headliners of yesterday.  These are no second-rate achievers. They are the best in their fields.  But the applause dies.  Awards tarnish. Achievements are forgotten. Accolades and certificates are buried with their owners.

Here’s another quiz.  See how you do on this one:

 1. List a few teachers who aided your journey through school.
 2. Name three friends who have helped you through a difficult time.
 3. Name five people who have taught you something worthwhile.
 4. Think of a few people who have made you feel appreciated and special.
 5. Think of five people you enjoy spending time with.

 6. Name half a dozen heroes whose stories have inspired you.

 Easier?

The lesson:
The people who make a difference in your life are not the ones with the most credentials, the most money, or the most awards.
They are the ones that care.

Charles Schultz

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アロハ!オムレツ!

今回、朝は頭韻横町のBuns in the Sunによく行き、lean omelet(野菜のみ)をwheat bread・コナコーヒーと一緒に頼みました。omeletは「刃、ペタッとした金属板」が語源。金属のplateをお皿のplateに載せれば・・・うーむ、contemplateしてしまいそうだ。

You can’t make an omelet without breaking eggs. とは「(オムレツは卵を割らずには出来ぬように)何かを成し遂げようとするには何かを壊さねばならない」ということ。In order to achieve something, it is inevitable and necessary that something should be destroyed.とは我らがWiktionaryに。

そんな立派なものに毎回、ケチャップで楽しい顔をと工夫するも叶わず。以下のような結果でした。食事中でしたら見ないほうが良いかもしれない。もう1つ、2つあるのですが、時間がない・・・。

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ほんとうに下手ですね、これは。テレビシリーズ『メンタリスト』の大ファンであるので、途中から「レッド・ジョン」を思いだしてしまい、ジョンに悪いので、Red Kenという名を付けざるを得ませんでした。シーズン8はないようですが、リズボンとジェインの両氏は結婚・・・? ネタバレ(spoiler)でもないのですが・・・。ケチャップのボトルが大きいのがいかん。チューブのものがない。残りのオムレツ画像に関してはいつの日かcatch upしたいと思います。

ALOOOOOHA!

頭韻の日常性 アリタレーション商店街

日本語頭韻表現界に燦然と輝くのが、

「飲んだら乗るな 乗るなら飲むな」。

これと同格の英語圏での標語が、

Don’t Drink and Drive

こうした頭韻(alliteration)を使って視覚や聴覚に強く訴える方法は、英語では大変多く、あるショッピングエリアに用があったので、ついでに、20メートルほど商店が並んだ一画に頭韻表現があるかどうかをチェックしてみました。

Buns in the Sunは朝食に四角いオムレツを出すパン屋さん、というかバン屋さんで、このところその形とあっさりした味にはまっています。店に入ってみました。その前に店名ですが、bunsとsunで不完全な脚韻を踏んでいて、これまた覚え易いのです。

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中に入りました。

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素朴です。ほぼ偶然の頭韻accidental alliterationでしょうか。お、これも頭韻です。

ちなみに、『スターウォーズ』の大衆文化(pop culture)への浸透ぶりをうかがわせる事例がレジ横にありました。

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あの物語での「悪の世界」はThe Dark Sideでした(です)ね。英語圏にはデザートで過度の砂糖摂取をすることをsin(宗教上の罪)と呼び、I made this chocolate sin cake!などと言って皆でむしゃむしゃと食べる風土がありますが、この”罪深い”世界をthe Dark Sideととらえ、あの”Come to the Dark Side”(ダークサイドへ来るのじゃ)というセリフを使っていざなっておいて、「クッキーがございます」と結んでいます。

もう一軒、アイスクリーム店Baskin Robinsへ。寒いので中へは入らず。まずドアに「ソフトクリーム」のサイン。英語では頭韻でこれです。

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やはりウィンドーにあったのが、クールな(cool)お決まり(classics)でCの頭韻、その下にFの頭韻。

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店の横の看板にはpick-me-up(シャキッとする飲み物)とperfectedとでPの頭韻。

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だめ押しに、M-Fというダブルの頭韻。More flavor, More fun.の部分です。

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このように、目を惹くため、覚えてもらうために、頭韻は頑張っています。よく見るとpre-packedもありますね。ちなみに、ほんの数例ですが、スパイダー・マンのPeter Parker、スーパーマンのClark Kent、超人ハルクのBruce Bannerなどは、超人だけでなく個人の名もしっかり覚えてもらおうという、作者たちの頭韻頼みの現れです。

おっと買い物袋にも・・・

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あっという間の頭韻ハンティングでした。頭韻矢の如し。このAlliteration Alley(頭韻横町)、まだまだありそうです。気を付けないとはまるかもしれませんよ。(Beware. You might get hooked.)。

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こんなところにも・・・

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非常口なので周りに何も置かないようにということですが・・・どこってKeep Clearの/k/音です。時事経済雑誌、新聞の見出しにも・・・今週の『ラジオ英会話』の火曜日にはGod’s giftが・・・。偶然のようで必然であったり・・・すべて偶然と決めつけず・・・ことわざにBetter bend than break.(折れるより曲がるが良し)もあることですから・・・これも頭韻・・・Come to the Dark Side….

「雨なければ虹なし」 ことわざを”身に付ける”

こんなに気に入ったTシャツは他にない、いつも身に付けていたい、文字が消えてほしくない、だから洗うことさえしたくない! そんなTがあるとすれば個人的にはこれで、この言葉が気に入っています。No pain, no gain.(苦は楽の種)ということわざに似て非なるハワイのことわざで、同州のニックネームがthe Rainbow  Stateというところからもピタリ名言Well put. 永遠不滅、It’s immortal. です。これを身に付けると、ちょっと胸を張りたくなります。Where did you get that shirt?と尋ねる人もいて、会話が始まることもあります。

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さて昨日、クア湾で珍しいタトゥーをした男性を見かけました。

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手前のおそらく米国の男性が家族の写真を撮っています。その背に日本語で「為せば成る」。この格言はよくWhere there’s a will, there’s a way.(意志あれば道あり)と比されます。タトゥーは日本のコンセプトとは違い、市民レベルでの自己主張のファッションとして定着しつつあります。こんなとき、That’s a nice tattoo. Where did you get it?などと話しかけると、熱心に語ってくれます。彼はこのことわざを、まさに自分のバックボーンとして身に付けたわけですね。(痛かったのでは・・・、でもNo pain, no gain.でしょうか。) またここで会えれば話しかけてみます。

野菜の時間

ハワイ通信です。野菜を育てて、というよりかなり勝手に育ってもらっています。以前にナスのことをアップしました。今回はこのケール(kale)です。

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去年の夏突然に植えたくなった一本で、冬にも元気でした。春に戻ると、茎が根元から折れ、ネギ(green onion)の方へ倒れこんでいました。しかし、横になった茎の先端の葉が天を向き、折れた根元にも小さな葉が生えていて驚いたの何の。このケールは特別に「ヒックリケール」と命名しました。このケールやナスや畑について、投稿というより私信のようなメールを送ったところ、NHKテキスト『やさいの時間』4月号「やさい自慢」のコーナーで取り上げられました!

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So we celebrated ourselves on a small skale.

 

『今日のラジ英』 funについて & スーパーで学ぶイースター

2日分を1日でという快挙?です! 4月第2週最初のダイアログはFood and Moodです。夫の正が、昼餐会から帰って来た妻のEdithに様子を尋ねたところ、Oh, Tadashi, it was no fun.という答えが返ってきます。

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私は、大学へ入って英会話というものをネイティブスピーカーの英語講師や演出家と曲がりなりにも交わすようになるまで、このfunという言葉、実に子どもっぽい、深みのない響きの、嫌な単語だと思っていました。interestingの方が深いし、funnyなら可笑しいだし、funはどことなく不明確な領域(no-man’s land)に存在するものでした。かつ「嫌だ」と思ったことにもちゃんとした理由がありました。

それは、高校時代、make fun ofというイディオムを習ったからに違いありません。「からかう」イコールmake fun of。「僕をからかわないでください!」Don’t make fun of me! 「彼は彼女をからかっている!」He’s making fun of her! 「私たちの先生は太郎をからかって泣かした!」 Our teacher made fun of Taro and made him cry! そしてこの”自作”の、劇的な、相手を責めて文句を言う、攻めてやっつける英文をいつか言おうと胸膨らませ昇る朝日、沈む夕陽を見つめながら、結構一生終わってしまうこともあるやもしれません。

「いやあ、楽しかったぁ!」Oh, it was FUN!  「あの人といると楽しいね!」She’s/He’s fun to be with!「楽しんでいますか?」 Having fun?  「楽しい時はあっと言う間に過ぎますね」Time flies when you’re having fun.  「楽しんでらっしゃい!」 Have fun!  「キャンプには楽しいことがたくさんありますよ」 There are lots of fun things there at the camp.  「これ、楽しくない?」 Isn’t this fun!  「つまんな~い!」It’s no fun!

からかうから遠く離れたこうした表現が日常茶飯に頻用されています。(funは名詞や形容詞になるので気になる方は辞書などでチェックを)  The party was such great fun. I really enjoyed myself.と”enjoy”を加えることもあり、It’s such a joy/pleasure to learn English.と改まった調子でも言えます。

しかし、英会話をするのなら、Wow.は嫌でも、funは自分のものにしておきましょう。It’s a FUNdamental word for expressing joy in English.