カサブランカ現象

待っていたカサブランカが開き

雨が来る前に屋内へ。Casa blanca. well-known for its magnificent blooms and irresistible fragrance. 壮麗な花と 抗し難い芳香。Place of origin: Japanとある。日本原産の百合が、海外で交配された。トカラ列島のタモトユリも使われたとある。

このmagnificentは映画で覚えた初の長い英単語だった。映画は『荒野の七人』The Magnificent Seven。「マグニフィセンt」と覚えたが、センtよりスンtに近い。a、e、i、o、uをハッキリ読む傾向があったわけで。『七人の侍』のプロットとスピリットすべてを手本にしたこの西部劇。ただウエスタンにお決まりだった「主題歌」がなく、代わりにオーケストラの奏する「序曲」で始まる大作の風に圧倒驚く大画面。

百合に戻ると、夕刻から夜に香りが強くなるらしい。なるほどそのとおり。

話は大幅に飛んで質問。広い店やガランとした電車など、スペースがたくさんある場所なのに、すぐそば・すぐ横に”座られてしまうといことがありませんか。最近それがあり、好奇心に負けて、「なぜすぐ横に?」と尋ねてしまったのですが・・・無表情の青年は私を見て、静かにドリンクバーへと去っていきました。テリトリー面でこちらに問題があったのか・・・あるいは余人には計り知れぬ深い訳があったのか。とにかく私はこれをカサブランカ現象と呼ぶことにしています。ただ、このカサブランカは映画Casablancaです。



西沢杏子さんの本

詩人の西沢さんの新刊です。言葉の深さ面白さに満ち、読みやすい本です。

英語という「言葉を学ぶ」者として僭越ながら感想めいたことを。文字、音、意味が合体してひとつのメッセージを伝えるのが言葉だとも言いますが、ひとつの言葉にひとつの音、そしてひとつの意味という、例えば英語を学ぶ世界での「マメ単」的な言語設定は土台無理な話で、「ちょっと大きい辞書」を開いてわかるように、言葉同士は、さまざまに、おそらく無限に、その意味や音や文字がオーバーラップし合っています。というより、人間が脳内でオーバーラップをさせてしまう癖というか傾向を持っていて、例えば「し」と聞いて、詩、視、死、子、師、脂、氏、詞、市、士、試、四、歯、私、支、刺・・・と、その場、そのキャラにより、さまざまな文字、音、意味が、色、形、映像、香り、感情などをともなってあれこれ沸き起こり重なり合い、放っておくと、私と史が重なり私史となり、市史、四肢、志士、獅子、宍戸錠、頬、微笑み、エミリー、ビル・エバンズを聞こう、と、思わぬ場所や行動に出ることも少なくありません。これが我々の脳の現状であり、AIには気になるところかもしれませんが、人間にとっては、これがあるからI。独りしりとりができる、おしゃべりが進む、駄洒落が出る、キャッチコピーで稼ぐ、ライミングで見得を切る、詩歌が湧き出る、と、自由闊達。知らぬ間に父の音量、母の話法、〇〇弁や俳優XXの言い回しまで総出演・総天然色で、その人にしかない言葉の世界があるわけで、どこにあるかといえば、その人の脳でしょうか。というわけで私たちの脳は大文字のYESなのです。

西沢さんの作品は、そうしたYESを広々と感じさせてくれます。紙面にしても、たとえば二行で一本の花や草。すこし離れて一本の木や虫、また離れて人間がいるような、自由の中の形があり、リズムがあり、ライムすることで楽しさや悲しさを感じさせてくれたり、シリーズ名を超えて、大人の持つジュニアやシニアの部分、その中間あたりにも語りかけてくる。Writing free verse is like playing tennis with the net down.(自由詩を書くことはネットを落としてテニスをするのに似ている)とは、自由詩も沢山書いていたロバート・フロストの言葉ですが、西沢さんの形と自由のある作品集は枠の内外の往来がAll right.だと感じます。

日々是・頭韻/s/-/s/  規模と範囲

しみじみ眺めると、fast foodも頭韻を踏んでいます。

親しみやすい言葉の秘密のひとつ、それが頭韻です。

size and scopeは親しみにくいほうのレベルですが、

  size and scope of the package (deal) 一括法案の規模と範囲

について、共和党との同意が得られなかった米国大統領の前回の記事です。

順番ですが、scope and sizeとひっくり返して使うこともできます。

日々是・頭韻 /p/-/p/ 打ち切る

プラグとか栓を引っ張って抜くpull the plugという頭韻表現です。

意味は、そのものズバリ、あるいは、それまでやっていた事業・交渉などをストップする。

つまり、「打ち切る」「撤退する」などの訳ができるわけですが、何を? 何から?という質問には、上のうように、onを使い、

  They are going to pull the plug on the new TV show. 「あそこは例の新テレビ番組を打ち切ることに」

onは「について」。元々のonの「くっついている(プラグが)」というイメージが働いています。NYタイムズの記事の見出しは

  バイデン氏上院共和党との2党派(bipartisan、時に超党派の)インフラ交渉を打ち切る

こうした慣用句を、「pull the plugは打ち切る!」と何度も口に出して覚えようとするより、「何かにくっついたプラグをプルする」と直訳風に覚えると数倍記憶に残ります。「刃物、刀」のイメージのある日本語の熟語「打ち切る」をそのまま「訳」「意味」として当てはめてしまうと、折角プラグを引っ張っている英語が日本刀を見て引くことも。

cut offやstopを使うこともできます。

次回はこの記事にあるもうひとつの頭韻表現について。

イディオムの空

午後晴れて雲美しく 久々の空にカメラ向け 1枚

2枚

と、突然ブーンと飛行機の音、

  英語でI heard a drone of an airplane.(このdroneは「無人機」でなく)と言います。ハチの音も同じ!
  日本語のドローンは無人機、あるいは猿飛佐助が消え幽霊が出る音。

目をやると、探す必要もなく、かなり低空、非行機では? が、カメラを向けると消える。画面が小さいので仕方なし。やっと見つけて1枚。

この青空飛行機事件からイディオムを2つ出力。

1 「それは突然やって来た」It came out of the blue. out of the blueは「突如・予告なしで」 the blueは「晴天」 ここでは今日の空の青さと掛詞

  同類の2点: come out of a clear sky、 come out of the clear blue sky

2  「それは探す必要もなかった」 It was in plain sight.  in plain sightは「わかりやすい場所に」 ここでは飛行機のplaneと掛詞  

エンジンが4つある。4発機についてLet me exPLANE.
別称ジャンボ機のボーイング747、長距離路線用エアバスA340、エアバスオール2階建機A380があるという。

ComPLANEt:

ジャンボ機
とつぜんとびこえない
でんわぐらいすること
はねのかげがさわったぜ

日々是・頭韻 /dɪ/ – /dɪ/ ティーンエイジャーも使える「遠い昔に」

遠い昔、Xマートで働いたことがあります。

「昔」が、ちょっと前でも太古でも使える「遠い昔に」という言葉。英語には頭韻のイディオム

  in the dim and distant past

があります。dimが「ぼんやりと薄暗い、くすみ霞んだ」、そしてdistantは「遠くの」。

  I once worked at X Mart in the dim and distant past.

「いつのことですかぁ?」と訊かれて、ハッキリ答えたくない際に、

  In the dim and distant past.

と答える。やや文学的ながら、年齢に関係なくこうしたものをあなたの「幅」にするのも韻じゃないでしょうか。

あの「ホッピー」が英語クロスワードに登場!

ニューヨークタイムズのThe Miniは、5x5中心の小クロスワードパズル無料かつ毎朝チャレンジできるものですが、今日は何と日本で戦後開発され、人気堅持のビールテイスト飲料ホッピーがカギに登場しました。世界進出Hoppy-steppy-jumpy!の勢い。

NY Times The Mini

答えのaleは味の面でも異なるようですが、とにかくホッピーにエールを贈る点では良いのでは。
お祝いはやはりこれでしょうか:
I’m so hoppy for you!

あの男声合唱団公演があります

昨年はコロナ禍で中止になった定期公演。元気の出るコンサートです。

海のものとも山のものともつかない私は、こうしたキッパリとした皆さんのコーラスを、とてもうらやましく眺め拝聴したものです。
昨年ご逝去されたメンバーで友人の鈴木哲雄さんはマストの上から参加されるのがマストだと思われます。
Have an ocean of fun.

The loo 4

Looがフランス語の影響を受けたという有力説を紹介しましたが、やや力不足ながら、looがgardylooという警告の言葉から来たという説があります。

家の廃水を窓から捨てる習慣は人類がつい最近まで維持していたもので、20世紀初頭に書かれたO・ヘンリー作「魔女のパン」には、夢破れた主人公が、自ら調合した化粧水を窓から捨てる場面があります。が、それよりずっと以前から、高い住居に住む人は、いらなくなった水を、鍋やchamber potから捨てる際に、階下の住人へ向かって

“Gardyloo!”

と叫んだといいます。ゴルフ場で叫ぶ”Fore!”と目的は同じです。

 この警告は、フランス語の“Gardez l’eau!”ギャルディロォ「水に気を付けて!」が訛ったもので、やがて略されLoo!になったということです。(これはbeforeが”Fore!”と略されたことと似ています)。

 さてこの「廃水」ですが、その中にはpot「鍋」からではなくchamber pot /ちぇいmブーポッt/からのものもありました。この「部屋ポット」(直訳)は、やはりフランス語のpot de chambre ポドゥシャーmブルから来ており、配管システムのない時代に、寝室等に置かれた生活必需品でした。
 子供用のchamber potはpottyという可愛い名が付けられています。これに座って事を行う大切な訓練をpotty trainingと呼び、go to the pottyとかsit on the pottyという日常表現があります。

これは、”Sitting on the Potty”という名の教育目的の歌です。
https://www.youtube.com/watch?v=_RQFMyof650