ひっくりケール その後 2 リーダー交代か

根元で倒れたけれどもL字型に立ち上がり元気に育っていたケールの先端(向かって右)に元気がなくなった。(びっくりコメントを頂いたばかりなのに・・・)

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沢山の葉で盛り上がっていたのに、くったりと薄青色になり、薄茶に枯れ始めたものもある。逆に、その茎の下半分にびっしりと生えてきたベビーリーフたち、そして向かって左、折れた根元から伸びてきた茎(実は2本もある)と葉は、リーダーから力を受け継いだように元気そのものだ。

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「規模を縮小する」をscale back というが、Is it trying to skale back its growth?  などと駄洒落をものしながら、ここまでよく頑張ったね、とこのまま言ってしまっていいのだろうか。Wonder what happens next.

 

 

 

 

『ラジ英』より 「自分のエレメントに入っている」とは

水曜日のSurfer Girlでは、What is it that you like about surfing?と訊かれたプロサーファーのNorikoが

I’m in my element. It’s as simple as that. と答えています。

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elementは「元素」、「要素」、「基礎」といった訳があり、古代には、世界は4つのエレメント、earth, air, fire, and water(地、気、火、水)に分かれていて、生き物はすべて、このどれかを住み処とするとされていました。鳥は「気」、魚は「水」という具合です。

ここから、「自分に一番適したところにいる、本領を発揮できる」という意味の、be in one’s elementというイディオムが生まれ(16世紀)、それが今日に至っています。

ちなみに、この「気」は、月まで続き、その向こうにはaether(イーサ―)というエレメントがあると考えられていました。リュック・ベッソン監督SFアクション映画『フィフス・エレメント』は、この第五の”住み処”を指します。英語ではether(読みは同じイーサ―、日本語でエーテル)と綴られます。

ついでに、I’m in my element.に似た表現に

I’m in the zone.

がありますが、これは、例えばNorikoが、「超集中状態にいる」ことを表します。これは、「ゾーンに入る」と日本語にもなっていますが、スポーツをやる方にはエレメンタリーな表現かもしれません。この表現、ビジネス、演劇、料理等々、広く応用できます。

今日の『ラジオ英会話』から 複合語がいっぱい

8月号がスタートしました。英語を話す際に、「内容語」を強めて言うことが、より良く理解してもらえる絶対条件になります。内容語の中心は、名詞、形容詞、副詞、動詞ですが、その中に、複合語(compound、compound word)が数多く見られます。これは、複数の語が結合してできた語のことです。

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今回のダイアログFrequent Flyerをチェックすると、compoundは次の5点になります。

travel writer (名詞)、travel column(名詞)、newspaper(名詞)、freelance(形容詞)、travel magazine(名詞)

複合語のアクセントは、通常、初めの語に置かれ、2番目の語より高いピッチ(音高)で強く言うとすぐに通じます。

一方、2番目の語や両方の語を高いピッチで強く言うと、相手は、「旅行の作家」「旅行の柱」「ニュースの紙」「自由な槍の」「旅行の雑誌」を一瞬イメージします。一瞬後にA-ha!と理解されることもあり、しばらく?が続くこともあります。原因は、2語の意味がぶつかり合ってしまい、それらが融和してかもし出すはずの意味が見えてこないからです。

ちなみに、ダイアログ最後の行にあるhard workは「きつい仕事」という意味で、複合語ではありません。これは両語にアクセントを置きます。

英語を音読する力は、この複合語か否かを言い分けるスキルを身に付けることで飛躍的に向上します。そしてそれがコミュニケーション力の一部につながることは言うまでもありません。英語の文章を見たら、内容語をチェックしてアクセントマークを入れ、複合語の場合は、通常、最初の語にアクセントマークを入れてから、声に出して読んでいくという練習が大切です。

local bigwig(地元の大物)を、bigよりwigを高く、あるいは両語にアクセントを置いて発音すると、「地元の大きなカツラ」という意味が伝わり、?が生まれます。bigwigは、昔、重要人物が大きなカツラをかぶったことから生まれたイディオムですが、bigを高く言うことで、「大きなカツラ」から「大カヅラ」に変身します!

「ひっくりケール」のその後

根元から折れて倒れたケールの先端が上を向いて育ち、「ひっくりケール」と命名したのは春でしたが、根元からも茎が伸びてツインになってきました。スムージーにされ、サラダにされ、ヘルシーともてはやされているのも、この生命力を見れば納得。トール”タワー”の下部には、ベビーケールまで育っています!

015不死鳥の如きひっくりケール

日本名ハゴロモカンラン(羽衣甘藍 カールのあるケール)は、中国語の名を和風に読んでいるのでしょうが、一応確認のため、この4文字をインターネットにのせたところ、あるサイトでケールを次のように讃えていました。

超級食物羽衣甘藍 排毒抗癌新巨星

おお、読めたぞ漢文、日本語式だけど、都々逸みたいだ! 分かるかもだぞ中国語! 高校時代のあの教科書の、杜甫や李白の横っちょにでも、こういった漢文があったなら、もっと興味を持てたかもしれません。

We shouldn’t teach great books. We should teach a love of reading.

これは行動分析学の巨匠B・F・スキナーの言葉であり、ぼくの好きな言葉でもあります。

そして「新巨星」のサイトへのリンクは: https://www.top1health.com/Article/20465

 

ココナッツウォーターに忍び寄るメトリックの手

流行のココナッツウォーターをそのまま英語で言うと上手く通じません。

ココナナッツの発音は、最初の「コ」は「コウ」、次の「コ」は軽い「ク」、「ナッツ」は「ナッ」。音高を上中下と下げながら、「コウ・ク・ナッ」と言うと通じます。そしてwaterに続けます。これは「ウォー」を高く、「ルー」を低く。

coconut water全体を言うには、はじめの音高(pitch)を一番上にして、「コウ・ク・ナッ・ウォー・ルー」と、次第に低くします。最後の「ウォー・ルー」など、喉で渋くガラガラ言うピッチレスの音になることもあります。

最近、英語圏の若い女性の間に、文末をなぜかこの喉声ピッチレスガラガラ近くまで落とす話し方が流行しています。英語の文末には大事な語が来ることが多いので、適宜上げてもらいたいものです。

「コウ・ク・ナッ・ウォー・ルー」の5段階、あるいは4段階つるべ落としの術をマスターすれば、下のようなものが出て来るはずです。(もちろん自らピックアップしてレジへ持って行けば問題ありませんが)

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最下段に500 ml (1.06 pt) 16.9 fl ozとあります。500! 何と切りの良い数字、a nice round number! 米国でココナツ飲めばミリリットル! 美しい文字mlも、読む時は「ミ・リ・リールー」とピッチが降下します。The most beautiful sound I’ve ever heard in America―milliliter….と歌うまでもなくこの「ミリリールー」、そして「ミール―」や「キラメルー」などが、メートル法(the metric system)を用いないこの国に入り込んでいます。(この表示なら自国以外の全世界へ売れると踏んでのことでしょうか)。

そもそも計測器をmeterというのだから、そろそろイディオムも変えてはどうか。

例えば早口の人は、mileをやめて、He talks a kilometer a minute.に、

An ounce of common sense is worth a pound of theory.(1オンスの常識は1ポンドの理論に価する)は、A gram of common sense is worth a kilo of theory.

になっても良いという気構えが私にはありますが、アメリカにはどうでしょう。 Keep on smiling!!

Carpe diem. カルペ・ディエム  

ラテン語の格言。英語圏では「カーペイ・ディーエム」や「カーペイ・ダイエム」として、あるいはSeize the day.と訳されて、日本では「カルペ・ディエム」や「いまを生きよ」として使われ、座右の銘(the words to live by)にしている人も多くいます。

ロビン・ウィリアムズ主演の映画『いまを生きる』ではこの言葉が準主役を務めています。

原義は「日(diem)を摘め(carpe)」、つまり「日を収穫し祝え、先を思いやらず今を楽しめ」といった意味になります。「カーペイ」より「ディーエム」の音高が上です。

これと対をなすラテン語の警句にMemento mori.(メメント・モリ)があり、これはRemember you must die.という厳粛なるささやき。

これをまとめたような英語の警句に、Eat, drink and be merry for tomorrow we die.があります。これは聖書の2つの言葉を合体したものですが、ユーモアの文化圏らしく、

Eat, drink and be merry for tomorrow you go on a diet.

といったおせっかいなパロディーまであります。

さてスムージーチェーンJamba Juice店の窓に、このポスターを発見しました。

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seize(つかむ)と韻を踏むsqueeze(絞る、ぎゅっと抱きしめる)を使ったパロディーです・・・。Squeeze the Day。うーむ、やるのう。さっそく明日にでも入ってみようか。いや糖分は・・・控えておこうか・・・。

 

BEE CAREFUL!

ハチが殺虫剤(pesticides)や除草剤(herbicides)の影響で消えつつある中、ハワイ州でも特に農業カラーの濃いハワイ島のスーパーで売っているショッピングバッグ。ハチがスタバの影で鳴いています。

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このキャッチの元は、ジョン・レノンの1969年のアルバムタイトルにもなったGIVE PEACE A CHANCE(平和にチャンスをやろう 邦題「平和をわれらに」)という標語です。

give … a chanceは、「負けそうな、危ない状態にあるものに、盛り返す機会を与える」ことで、ここではpeaceをbeesに置き換えて、この偉大なる受粉媒介者(pollinator)を守り、再びその数を増やすよう訴えかけています。beesはその働きから見てAsです。

そして、この標語は世界中に出回っているようです。(「画像」で検索をお勧めします。)

もうひとつ、養蜂製品にもこうした言語遊戯が。

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ちなみに世界最小ファーマーである私の唯一の誇りは、殺虫剤や除草剤を使わないことです。だから最小なのですが。

beesにも、peaceにも、チャンスを!

I hope to bee seeing more of you!

 

今週の『ラジオ英会話』 worthと西洋「なんでも鑑定団」

クローショー夫妻は象の保護区でトレッキングツアーに参加します。心配が先に立って気乗りしなかった妻のシャーリーも、その楽しさに思わず、This is worth it all!(本当に来た甲斐があったわ!)と喜びの声を上げます。

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be worth itは「それだけの価値がある」という定型のフレーズです。itは「ここまでやった、たどり着いた、お金や時間を使った」といった「努力・頑張り」を表します。意訳して「甲斐がある」も可能です。番組では、allで強調しているので、「本当に来た甲斐があったわ!」としました。否定して、「その価値がない、損である」という意味でも使えます。

Don’t go there. It’s a tourist trap. It’s not worth it.(あそこは行かないで。観光客相手にふっかけるところだから。行くだけ損です)

be worth itのitの部分を具体的に表すこともできます。

This proposal is worth considering.(この提案は検討の価値がある)

Trump says he’s worth 10 billion dollars.(トランプは100億ドルの資産があると言っている)

ちなみに、日本のテレビ番組「開運!なんでも鑑定団」は、私たちの身辺にある物の価値に対する興味を大きくふくらませるのに貢献しています。英語で言えば、ある「お宝」、”treasure”をitで受けて、

How much is it worth?

この番組の元になった(と思われる)英国発の人気テレビ番組がAntiques Roadshowです。番組では鑑定士たち(appraisers)が各地を訪れ、地元住民の携えてきたアンティークを鑑定します。roadshowは「地方巡回興行」という意味で、カナダや米国にも同じタイトルの人気番組があり、私は現地やYouTubeでチェックします。YouTubeはここで。

http://www.pbs.org/wgbh/roadshow/video/index.html

これはラスべガス市で収録されたもので、CMを10数秒我慢すると始まります。出場者をからかったりすることはなく、対話形式で、次々に興味有る出品物と説明があり、最後にドルで鑑定額が提示されます。It’s a series of excitement and drama! (興奮とドラマの連続です。)そして説明を聞く出品者の目は終始How much is it worth?と問いかけているようです。額が提示されたときの彼らの反応表現もworth checking out(要チェック)です。

海辺の家族 格言に寄せて 

海岸です。家族旅行でしょうか。誰も海に入らず、泳げないのかなと思うくらい黙々と読書が続いています。クリスチャンの格言に、

The family that prays together stays together.(一緒に祈る家族は一生続く)

があります。prays together とstays togetherの押韻が光りますが、こちらは、

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The family that reads together stays together on the shore.

 

異動と”牧場”

It’s time for annual personnel changes.  異動の季節です。

お世話になっている方々の中から異動や転職の知らせを頂いています。

異動の場合、be moved toの形が手っ取り早く、かつ標準的で、have beenの形で、例えばI’ve been moved to a new section/a new project/a new team/sales/the Tokyo branch/Fukuoka/Taiwan.と言えば、辞令をもらったところ、あるいは移ったところ。She has moved to sales.なら、営業販売へ異動してこの部・課にはいない(自主的なイメージがありますが辞令があったということ)。He was moved/He moved to the main office and things have been hectic.と言えば、過去のある時点に本社へ移り、以来てんてこまいになっているということです。

その他、I’ve got a transfer to Fukuoka.なら、福岡へ転勤の辞令が出ていることです。

転職だとchange jobs、職種も変わるならchange careers、make a career changeというフレーズがあります。

”新たな牧場へ行く”という慣用表現もあります。

「禄を食む(ろくをはむ)」とは俸給を受け(て生活をす)ること、「草を食む」なら牧場(pasture)の光景ですが、そのイメージが人間の生活や仕事に重なったのでしょう、pastureの複数とnewとを組み合わせてnew pasturesというと、「新しい仕事の場」を指します。これまた、ある牧草地を食べ尽くして次へ移るイメージがあります。これだけでより良いという意味があり、そうでないという場合も言葉の綾として使われます。より良い点を強調したgreener pastures(より緑の牧場)なる表現もあり、

He’s giving up his job/quitting his job and moving on to new pastures/greener pastures.

と言えます。英国英語を中心に、new pasturesを倒置した、文学的香りも漂うpastures newがあり、

She quit her job and left for pastures new.

と言えます。仰るときにユーモア少々を表情に加えるとベターです。

2015年4月3日コナ 078 Bees and clovers forever.

ところで、遠山は夜遅くブログを書く癖が付きつつあり、ベッドタイムを過ぎているぞ、と自ら注意するも耳を貸さず。そこで一句。

Knock-knock.

Who’s there?

Pasture.

Pasture who?

Pasture bed time.