ココナッツウォーターに忍び寄るメトリックの手

流行のココナッツウォーターをそのまま英語で言うと上手く通じません。

ココナナッツの発音は、最初の「コ」は「コウ」、次の「コ」は軽い「ク」、「ナッツ」は「ナッ」。音高を上中下と下げながら、「コウ・ク・ナッ」と言うと通じます。そしてwaterに続けます。これは「ウォー」を高く、「ルー」を低く。

coconut water全体を言うには、はじめの音高(pitch)を一番上にして、「コウ・ク・ナッ・ウォー・ルー」と、次第に低くします。最後の「ウォー・ルー」など、喉で渋くガラガラ言うピッチレスの音になることもあります。

最近、英語圏の若い女性の間に、文末をなぜかこの喉声ピッチレスガラガラ近くまで落とす話し方が流行しています。英語の文末には大事な語が来ることが多いので、適宜上げてもらいたいものです。

「コウ・ク・ナッ・ウォー・ルー」の5段階、あるいは4段階つるべ落としの術をマスターすれば、下のようなものが出て来るはずです。(もちろん自らピックアップしてレジへ持って行けば問題ありませんが)

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最下段に500 ml (1.06 pt) 16.9 fl ozとあります。500! 何と切りの良い数字、a nice round number! 米国でココナツ飲めばミリリットル! 美しい文字mlも、読む時は「ミ・リ・リールー」とピッチが降下します。The most beautiful sound I’ve ever heard in America―milliliter….と歌うまでもなくこの「ミリリールー」、そして「ミール―」や「キラメルー」などが、メートル法(the metric system)を用いないこの国に入り込んでいます。(この表示なら自国以外の全世界へ売れると踏んでのことでしょうか)。

そもそも計測器をmeterというのだから、そろそろイディオムも変えてはどうか。

例えば早口の人は、mileをやめて、He talks a kilometer a minute.に、

An ounce of common sense is worth a pound of theory.(1オンスの常識は1ポンドの理論に価する)は、A gram of common sense is worth a kilo of theory.

になっても良いという気構えが私にはありますが、アメリカにはどうでしょう。 Keep on smiling!!

Carpe diem. カルペ・ディエム  

ラテン語の格言。英語圏では「カーペイ・ディーエム」や「カーペイ・ダイエム」として、あるいはSeize the day.と訳されて、日本では「カルペ・ディエム」や「いまを生きよ」として使われ、座右の銘(the words to live by)にしている人も多くいます。

ロビン・ウィリアムズ主演の映画『いまを生きる』ではこの言葉が準主役を務めています。

原義は「日(diem)を摘め(carpe)」、つまり「日を収穫し祝え、先を思いやらず今を楽しめ」といった意味になります。「カーペイ」より「ディーエム」の音高が上です。

これと対をなすラテン語の警句にMemento mori.(メメント・モリ)があり、これはRemember you must die.という厳粛なるささやき。

これをまとめたような英語の警句に、Eat, drink and be merry for tomorrow we die.があります。これは聖書の2つの言葉を合体したものですが、ユーモアの文化圏らしく、

Eat, drink and be merry for tomorrow you go on a diet.

といったおせっかいなパロディーまであります。

さてスムージーチェーンJamba Juice店の窓に、このポスターを発見しました。

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seize(つかむ)と韻を踏むsqueeze(絞る、ぎゅっと抱きしめる)を使ったパロディーです・・・。Squeeze the Day。うーむ、やるのう。さっそく明日にでも入ってみようか。いや糖分は・・・控えておこうか・・・。

 

BEE CAREFUL!

ハチが殺虫剤(pesticides)や除草剤(herbicides)の影響で消えつつある中、ハワイ州でも特に農業カラーの濃いハワイ島のスーパーで売っているショッピングバッグ。ハチがスタバの影で鳴いています。

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このキャッチの元は、ジョン・レノンの1969年のアルバムタイトルにもなったGIVE PEACE A CHANCE(平和にチャンスをやろう 邦題「平和をわれらに」)という標語です。

give … a chanceは、「負けそうな、危ない状態にあるものに、盛り返す機会を与える」ことで、ここではpeaceをbeesに置き換えて、この偉大なる受粉媒介者(pollinator)を守り、再びその数を増やすよう訴えかけています。beesはその働きから見てAsです。

そして、この標語は世界中に出回っているようです。(「画像」で検索をお勧めします。)

もうひとつ、養蜂製品にもこうした言語遊戯が。

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ちなみに世界最小ファーマーである私の唯一の誇りは、殺虫剤や除草剤を使わないことです。だから最小なのですが。

beesにも、peaceにも、チャンスを!

I hope to bee seeing more of you!

 

今週の『ラジオ英会話』 worthと西洋「なんでも鑑定団」

クローショー夫妻は象の保護区でトレッキングツアーに参加します。心配が先に立って気乗りしなかった妻のシャーリーも、その楽しさに思わず、This is worth it all!(本当に来た甲斐があったわ!)と喜びの声を上げます。

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be worth itは「それだけの価値がある」という定型のフレーズです。itは「ここまでやった、たどり着いた、お金や時間を使った」といった「努力・頑張り」を表します。意訳して「甲斐がある」も可能です。番組では、allで強調しているので、「本当に来た甲斐があったわ!」としました。否定して、「その価値がない、損である」という意味でも使えます。

Don’t go there. It’s a tourist trap. It’s not worth it.(あそこは行かないで。観光客相手にふっかけるところだから。行くだけ損です)

be worth itのitの部分を具体的に表すこともできます。

This proposal is worth considering.(この提案は検討の価値がある)

Trump says he’s worth 10 billion dollars.(トランプは100億ドルの資産があると言っている)

ちなみに、日本のテレビ番組「開運!なんでも鑑定団」は、私たちの身辺にある物の価値に対する興味を大きくふくらませるのに貢献しています。英語で言えば、ある「お宝」、”treasure”をitで受けて、

How much is it worth?

この番組の元になった(と思われる)英国発の人気テレビ番組がAntiques Roadshowです。番組では鑑定士たち(appraisers)が各地を訪れ、地元住民の携えてきたアンティークを鑑定します。roadshowは「地方巡回興行」という意味で、カナダや米国にも同じタイトルの人気番組があり、私は現地やYouTubeでチェックします。YouTubeはここで。

http://www.pbs.org/wgbh/roadshow/video/index.html

これはラスべガス市で収録されたもので、CMを10数秒我慢すると始まります。出場者をからかったりすることはなく、対話形式で、次々に興味有る出品物と説明があり、最後にドルで鑑定額が提示されます。It’s a series of excitement and drama! (興奮とドラマの連続です。)そして説明を聞く出品者の目は終始How much is it worth?と問いかけているようです。額が提示されたときの彼らの反応表現もworth checking out(要チェック)です。

海辺の家族 格言に寄せて 

海岸です。家族旅行でしょうか。誰も海に入らず、泳げないのかなと思うくらい黙々と読書が続いています。クリスチャンの格言に、

The family that prays together stays together.(一緒に祈る家族は一生続く)

があります。prays together とstays togetherの押韻が光りますが、こちらは、

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The family that reads together stays together on the shore.

 

異動と”牧場”

It’s time for annual personnel changes.  異動の季節です。

お世話になっている方々の中から異動や転職の知らせを頂いています。

異動の場合、be moved toの形が手っ取り早く、かつ標準的で、have beenの形で、例えばI’ve been moved to a new section/a new project/a new team/sales/the Tokyo branch/Fukuoka/Taiwan.と言えば、辞令をもらったところ、あるいは移ったところ。She has moved to sales.なら、営業販売へ異動してこの部・課にはいない(自主的なイメージがありますが辞令があったということ)。He was moved/He moved to the main office and things have been hectic.と言えば、過去のある時点に本社へ移り、以来てんてこまいになっているということです。

その他、I’ve got a transfer to Fukuoka.なら、福岡へ転勤の辞令が出ていることです。

転職だとchange jobs、職種も変わるならchange careers、make a career changeというフレーズがあります。

”新たな牧場へ行く”という慣用表現もあります。

「禄を食む(ろくをはむ)」とは俸給を受け(て生活をす)ること、「草を食む」なら牧場(pasture)の光景ですが、そのイメージが人間の生活や仕事に重なったのでしょう、pastureの複数とnewとを組み合わせてnew pasturesというと、「新しい仕事の場」を指します。これまた、ある牧草地を食べ尽くして次へ移るイメージがあります。これだけでより良いという意味があり、そうでないという場合も言葉の綾として使われます。より良い点を強調したgreener pastures(より緑の牧場)なる表現もあり、

He’s giving up his job/quitting his job and moving on to new pastures/greener pastures.

と言えます。英国英語を中心に、new pasturesを倒置した、文学的香りも漂うpastures newがあり、

She quit her job and left for pastures new.

と言えます。仰るときにユーモア少々を表情に加えるとベターです。

2015年4月3日コナ 078 Bees and clovers forever.

ところで、遠山は夜遅くブログを書く癖が付きつつあり、ベッドタイムを過ぎているぞ、と自ら注意するも耳を貸さず。そこで一句。

Knock-knock.

Who’s there?

Pasture.

Pasture who?

Pasture bed time.

今週の『ラジ英』 英国女王のユーモアとreassuringについて

水曜日のダイアログでは、タイを訪れているシャーリーとハーヴィー夫妻が、象の保護地区を訪れるグループツアーに参加するかどうか相談しています。ヘビが心配だと言う妻に夫は、(トレッキング)ステッキできみを守るよ、と伝えます。それに対してシャーリーが

S:   That’s not very reassuring.

と答えています。

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動詞reassureはCambridgeのonline辞典に

to comfort someone and stop them from worrying

とあります。「人を慰め元気付け悩みを取ってやる」。その形容詞としてreassuringがあり、ここではnot very reassuringで「それほど元気が出ない、あまり心強くない、それほど安心出来ない」という意味になります。

ちなみに上の定義を見なおすと、someoneを受ける代名詞がthemとなっています。これはsomeoneをhim or her(性別は両方考えられるので)といちいち断る労力を省く”手”で、会話、書き言葉、そしてこうして辞書でも使われています。

このreassuringに関連して、英国の女王エリザベス2世にまつわる逸話(anecdote)があります。女王が犬の散歩に、あるいはどこかにフェアでしょうか、シチュエーションは2,3あるようですが、ある市民が警護のミスなのか女王と鉢合わせの状態となり、驚きながら彼女に

You look awfully like the Queen! (おそろしく女王と似ていますね!)

あるいは

My, you certainly look like the Queen!(何と、女王と実によく似ていますね!)

と言ったとか。この発言にすぐさま女王は、

That’s reassuring.

と応えたと言います。

これは”似ていなければ大変なことになる。よかった”という気持ちで言ったもので、「それは心強いですわ」などと訳せるかもしれません。

私はこの逸話を読んで以来、女王ファンの一人です。ユーモアの真髄を英語にすればquintessential humorと言えますが、これはQueentessential humorと呼べるでしょう。

日本の耳とグスベ

東北を旅して戻った友人から、道中道草して摘んだというグーズベリーを頂戴。子ども時代にご母堂が摘んで教えてくれたという思ひ出の実のようです。これを採取地の八戸では「グスベ」と呼んでいるとのこと。

FullSizeRender グスベ

英語は力を入れる、力を抜く、言い換えれば強弱コントロールの言葉。

「グス」に入力、「ベ」にやや入力後「リー」は勝手にどこかへ行ってしまいなさいとばかりにゆったり脱力すると、なかなか英語らしい音になります。

標準語と名付けられた日本語式に、gooseberryの英語音節を和風音節モーラに変換し、それを網羅して強めるというやり方よりずっ・英語・ちかぃ、というわけです。

グスベ作品としては他に、「うえすけ」(「え」に入力 whiskey)、「めりけん」(American)、「ぐるもうねん」(Good morning.)、隣にあるエニシダ(スペイン語hiniesta) and so on and so forth, and so fifthと続きます。

ご当地のグスベを発見された方、ご存知の方、KOSグズベ課までご一報を。

どちらがどちらを失うか? その2

ちなみに、相手の話の内容がよく分からなくなったとき、

You lost me.

という表現が使われ、次のように利用できます。

You lost me. How did you enter the market again?

これには、I lost you.という自己を哀れむような響きがありません。「あなたは熱心な聴き手(me)を失いましたよ。どうやって市場に参入したのか、もう一度いいですか?」という気持ちです。フォーマルな表現ではなく、職場や日常の場で使われます。丁寧さをプラスするなら、

I’m afraid you lost me. How did you enter the market again?

と、I’m afraidを加えます。

これはあるデパートにあったポスターですが、言っていることがよくわかりません。そんなとき、思わずポスターに向かって、

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I’m afraid you lost me. Can you elaborate?

と応用できます。

それにしても、「もっと買えば、もっとゲットできる!」 Hmmmm….

今日の『ラジ英』から どちらがどちらを失うのか?

バンコクのグランドパレスにやって来たクローショー夫妻。見学者に紛れて写真を撮っている夫にシャーリーが次のように提案します。

S:  Let’s stick together. I don’t want to lose you in the crowd.

離れないようにしよう、人混みであなたを見失いたくない、ということです。

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もし離ればなれになってしまったら、一方がもう一方を携帯で呼び出して、

I lost you. Where are you?

と言うことができます。

さてこのカップルが別の意味で離ればなれになった、つまり別れたという場合、今度は「見失う」ではなく「失う」という意味で、

I lost him/her.

と言うこことができます。主語Iに当たる人が、loss(失うこと)をした人となります。

このlossは、例えば、不幸のあった人へのお悔やみの言葉、I’m sorry for your loss.に使われています。つまりlossを持っている人が悲しみの人なのです。

話を愛情を失ったカップルへ戻しましょう。悲しむ人を、家族や友人が次のように主語の転換を行って元気付けることがよくあります。

You didn’t lose him/her.  He/She lost you! It’s his/her loss!

「あなたが彼/彼女を失ったのではないんですよ。彼/彼女があなたを失ったのです! これは彼/彼女のlossなんです!」

これは、あっちがあなたという大事な存在を失ったのだ、というメッセージで、元気付けの決まり文句として輝いています。

別れの悲しみにまみれたときに、直接相手に、You lost me!!!  It’s your loss!!!と言って頑張ることもできるのです。

誰が誰を失うのか? 主語の省略がほとんどない英語という言語ならではの言い回しを紹介しました。

クローショー夫妻はどうなのでしょう? タイ変なことになるのでしょうか? 余談を許さぬ展開になりましょうか。お楽しみに。