渋柿の王者 ファーマーズマーケットで

カラバサス訪問時の写真がPCに送ってあったので、まずはそれをというわけでブログ賑やかなり。

蜂屋柿という日本古来の干し柿の王が売られていた。(日系の人々の努力もあるのだろう、カリフォルニアには柿の木が多いようだ。) 渋柿 astringent persimmons は熟すと崩れるので、こちらではゼリーのように食べるか、焼いたりするという以下のような説明があった。

They turn very soft when they ripen. You can eat the flesh as is—though watch out, because it can get really mushy. Or you can bake it.

それにしてもoverripeではないかなぁ。写真は撮って手には取らず。

バナナの遠慮がちなキャッチコピー

The best snack ever!!!
と言いたいところを抑えて、LIKELY「おそらく」で控え目にしたsloganです。
VERY/QUITE likelyという、ひと押しした強調法もあり、文にすれば
  It’s (very/quite) likely the best snack ever.
となりましょう。

たかがバナナ、されどバナナ。おにぎりも良いが、そのまま携帯できる点を考慮すれば、これは私見なれど、「議論の余地はあるけれど、おそらく」という
  ARGUABLY
を使って
  A banana is arguably the best snack ever.
とぞ思う夏の夕暮れ。




Carpe diem? ロサンゼルス空港版

Carpe diemはよく引用されるラテン語の格言で、”Seize the day”という英語定訳がある。
「この日をつかめ」「今を生きろ」、他の英語なら
    Live in the moment.
    Make the most of the day.
といった表現がある。

これを捻ったポスターがLAX(L.A.空港)にあった。

これはdayならぬdelay(遅れ)で、拡大すれば、

フライトの遅れは当社のラウンジで有効活用を!というカード会社の広告だ。「アメリカ急行」という会社名がどこか皮肉だが。

洒落にもならないけれども、ラテン語なら Carpe mora.となるかも。

Unseeing It

だまし絵のように、一旦目で認識したものを、認識前の状態に戻すことは結構むずかしい。ぼくの例を挙げれば、「トレイ」が「トイレ」に見えるときがよくある。トイレが近くになかったり、トイレが近くなってないときにも起こる。

この「ある視覚的認識(ここではitとして)を認識していなかった状態に戻す」つまり「見ても考えないようにする」ことをunseeという。接頭辞un-には「元の状態にする・戻す」という意味がある。
そして日々日本の生活文化に身を置けば現れる、「トレイ」や多くのだまし絵より、もっと頻繁に遭遇する厄介物がこれだ。

昨年だったか一昨年だったか認識してしばらくは「しないのにするとはアッハッハ」と楽しんでおったのじゃが、「庶民には漢字が難しいからのー」と鼻が高くなり、昨今は「ああここにもあそこにも! あああの穏やかな日々を返せ-」「ビックリマークを付けて両義的ambivalentな意味をひとつにせよ!」と錯乱状態になって店に乱入したくなる(薬師殿これは病じゃろうのう)。この心境を英語で冷静に言うなら

  Once you see it, you can’t unsee it.

だが、熱に浮かされて言えば

  It’s soooooooooo haaaard to unsee it!

もしあなたが、看板の最後に黒いマーカーでエクスクラメーションポイントを書き足している人を見たら、それは私に違いない。そのときは I came. I saw. I unsaw!「来た! 見た! 見なかった!」でよろしく。