WASABIのびん詰め

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この和風香辛料(condiment, spice)は、平安時代の和佐比から、山葵、ワサビと姿を変え、ついにwasabiとして世界にデビューを果たしました(She has made her world debut.)。もちろんitが正しいわけですが、何となくsheと呼んでしまったのは、その緑の美しさ故でしょうか。日系人の多いハワイでは、wasabi powderはもとより、壜詰のwasabi sauceやwasabi mayonaiseがスーパーの棚に置かれていました。Wasabi Sauceの英文説明は、turn up the heat on vegetables (野菜に辛さのアップを)とか、put more zing in steaks(ステーキにさらにビリッと活力を注入して)とか、add fire to salad dressings(サラダドレッシングに火力を加えて)とか元気一杯です。pankoらと共にクロスワードパズルにも登場し始めました。では彼女のデビューを祝して自作ノックノックジョークを一句。

私: Knock-knock.  犠牲者: Who’s there?  私:Wasabi.  犠牲者: Wasabi who?

私:Wasabeautiful spice I am!

レジ

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「注文はレジにてお願いします」というサインです。at the registerなら問題ありませんが、 atのあとにthe cashier(レジ係)という人間が来ていて、それが物や場所のように扱われています。正しくはPLEASE ORDER FROM THE CASHIERで、ATが気になる人はネイティブにも大勢います。ただ、このat the cashierなるフレーズは、pay at the cashier(レジで払う)という表現も含め、あちこちで見られます。こうしたサインを作ろうとする方にはCASHIERの場合はorder from/pay to the cashierを、REGISTERの場合はorder/pay at the registerという言い方をお勧めします。英語サインの”間違い”ばかりでは何ですから、ついでに今日見つけた日本語の看板を下に立てておきます。廻り廻って何だかここに戻って来そうです・・・・・・

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声優さんたちと

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講座ではコマーシャル・アナウンス、詩、ジョーク、英語劇、ニュースなどに出演される、あちこちで引っ張りだこ(in great demand)の声優(voice actor)さんたちです。地上のあらゆる声を出して頂いています。(宇宙もありました。)これは新年最初の録音が終わったあとのホッとショットで、何とKatieさんが撮っている皆さんをJeffさんが撮ったという未曾有のセブンショット(unprecedented seven-shot)でもあります。ビル・エヴァンズのアルバムタイトルではありませんが、From left to right:

Julia, Carolyn, yours truly, Peter, Walter, Deirdre and Jerryの皆さんです。

今日の『ラジオ英会話』 恋愛脱出物語の始まり

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大きな悩みを持つ男性と、その相談に乗る女性という構成の連続物語が始まります。第1回のダイアログで、Is it work-related?(仕事関連のことで?)と女性が質問しますが、そうではなく、どうやら悩みはlove-related のようです。バリスタとして働く女性は続けて、I get off work at 5:30.(5時半に仕事が終わるので)と言い、待ち合わせ場所を提案します。get off workには、仕事という走り続ける”乗物”から下りる、というイメージがあり、とてもよく使われます。ちなみに、世の中のスピードについて行けない、ということを、世界を乗物に喩えた、Stop the world, I want to get off!(世界を止めて、下りたい!)というユーモラスな表現もあり、これも決まり文句になっています。

正直

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新聞販売スタンド(newspaper stand)の張り紙です。無人。新聞1部の代金で何部も持っていかれることはないのか?どんな管理をするのか?と思っていたのですが、管理はないようです。これを an honor system(相手を信用するシステム)と言いますが、うまく行っていないようです。その証拠がこの張り紙。「お願いします! 1部だけ払うなら1部だけ取ってください!」と訴えています。同じ言葉を繰り返しているところに切実さがにじみます。ビリー・ジョエルの歌の文句にHonesty is such a lonely word…(正直とはとっても淋しい言葉です・・・)がありましたが、こちらは「あなたの正直が私の唯一の衛りです!」 onlyにアンダライン。至言と呼ぶにはsuch a lonely sentenceです。

イタリアの夜

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学生時代、学校の塀を越えて参加した英語劇MP’68の有志が集まりました。長靴のかかとあたりにあるプーリヤ地方料理の専門店だそうで、店長、ウェイターさんたちから料理説明あり。中でもプーリヤ出身のウェイターさんは、あの、おなじみの、傘をすぼめたような手を前後に振るイタリアンジェスチャー(the Ringと言われるようですが)と、「ウズラマーメ」などの巻き舌とで熱心に解説。しばしイタリア旅行気分を満喫したとーよ。最後はカプチーノ(羊の顔付き)を車輪の軸(hub)に、傘すぼめのジェスチャーを集結。オリーブ油が利いたかWe “spoke” a lot.でした。(スポークにしては太いですが・・・。We talked a lot.のほうが会話的ですが・・・) 俳優の寺泉憲さん、最初で最後の手だけの出演でしたーね。

フォーエバースタンプ

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量販店に並ぶ切手引き替え用のボール紙(cardboard)です。これをレジ(the register/the cashier)まで持って行き実際の切手を購入します。現在の価格で買っておけば、将来郵送料が上がっても、加える切手(make-up stamp)が不要、というわけです。重さ1オンスまでの国内第一種郵便(普通郵便first-class mail)に適用されます。デザインは額面がない代わりにFreedom、Liberty、Equality、Justiceの語が目にOuch!飛び込みます。郵便局で尋ねると、これは”Yes, it’s really forever.”だそうです。「明日死ぬつもりで生き、永遠に生きるつもりで学びなさい」Live as if you were to die tomorrow. Learn as if you were to live forever.という格言がありますが、この切手はUse it as it will be good forever!ということでしょうか。この国が、この4語が、remain together foreverかどうか私には分かりませんが、良いアイデアですね、この切手は。糊無し(self-adhesive)です。ちなみに日本語の「ボール紙」はcardboardが語源とのこと。日本人がboardの部分を「ボール」としてキャッチしたのでしょうか。悪くない耳ですね。

前橋文学館で

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昨年、群馬県前橋市でのイベントLet’s Enjoy Kwaidan in English!に招待され、無事終了し、関係者の皆さんとのグループホッと、いやグループショットです。背景の絵は画家で邦楽家の長沢志郎さんの作品「雪女」です。招待主の朝倉ご夫妻もホッと笑みを浮かべておられます。ベテラン奏者・室井三紀さんは、「雪女」(日本語)の他に『平家物語』から一曲、遠山はMujina, Yuki-onna(英語)と、「お団子をなくしたおばあさん」をかけことば物語に脚色した「ばさまのワーキングホリデー」(日本語)を弾き語りました。私は演し物によって上着を替えますが、写真の米寿のちゃんちゃんこは「ばさま」用で、そのうち自分用になるやもしれません。舞台を飾るアケビはakebi、琵琶も定訳がなくbiwaとしています。(果実の枇杷はloquatで食べる人ぞ知るです)。中東から中国経由で伝来した琵琶は、中国では「ピパ」と呼ばれ、きらびやかな音が特徴。海のこちら側のものはまた独自の響きあり。ボディーは桑(mulberry)です。で、I play the biwa and tell stories. ”Biwa” is a traditional Japanese instrument.と説明しています。その助けを借りて笑いと涙一滴を頂くのが笑涙琵琶語り部の私です。詩人・萩原朔太郎の常設展示のある素敵なホールでした。皆様大変お世話になりました。

 

微笑むお豆腐

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生鮮食品(perishables)のコーナーでニコニコ自己紹介しているので思わずタイトルに「お」を付けてしまったtofuのパッケージです。このスペルでどの辞書にも載っていて、発音は「トォウfゥー」〔米)、「トゥゥfゥー」(英)と日本語風ですが、語源はChinese doufu, from dou “beans” + fu “rotten”とあります。「腐」の意味を通訳するのをはばかるほどのあっさり味なのはご存知の通りです。吹き出しで語られているのは、当方堅さは中くらい(medium firm)で、パーティーなどで人との交流が大好き(I love to mingle.)。ある程度堅さがあるので前菜に、また他の材料と混ぜても良く合いますという主旨のようです。ちなみに我が国には、人生表は四角四面、中は柔軟にということわざ「浮世渡らば豆腐で渡れ」があるようです。また、原産国中国のことわざが英語化したものとされるのが、Have a mouth as sharp as a dagger, but a heart as soft as tofu.「口は短剣のように鋭く、しかし心は豆腐のように柔らかく」です。これ、TOEFLよりは易しいかな。