年齢を尋ねられたら

冬来たり 枯れ桜葉の ワルツィング

 How old …?は最初に習った英語フレーズだったが、英語圏ではpersonal questions(立ち入った質問)の代表だ。だからといってマナー違反が無いわけではないから、次の定番の返事がある。

  (I’m) Old enough to know better (than to answer that/your question).

通常( )内は省略する。「答えないほうがいいことを知っている年齢になった」ということ。これで落着する。

  Old enough to forget my age.

これは我流。また、「それは機密情報」

  That’s classified information.

はなかなか良い。また、「(当てずっぽうでいいから)当ててみて」

  Take a (wild) guess.

と言えば、相手が躊躇し遠慮することもある。「またどうしてお尋ね?」

  Why do you ask?

とまず反応し、通常Just wondering.(いくつかなあと思って)が返ってくるので、上のどれかを使うという手もある。
 日本では実によくある質問である。もし「おじいちゃん、いくつ?」なんて、孫や曾孫でもない大人から訊かれたら、「もう食べたよ」なんて応えてどこかへ行ってしまおう。

ビタミンD-Day September in the Rain

梅雨知らずの北海道から7歳夏に東京に越したばかりの9月に長雨。しばらく姉や隣のお姉さんに手を引かれて登校した。雨が続くと気持ちが何とも暗いところに行きがちなのは、あの9月の雨のせいだ。
  ただし”September in the Rain”というスタンダード曲があって、これは嫌いではない。降っていたわね、枯葉と共に、思い出す? 雨のリズムと愛の言葉が呼応してた、いまはもう春だけど、私はまだあの雨の9月、と軽めに唄うJo Stafford版が気に入っている。閑話休題:小生は上のようなこともあって太陽ファンだ。過日は無風快晴ビタミンD日和に8千数百歩を歩いた。と書いただけで元気になるから不思議だ。おおっとこっちは倍だぜ、なんて元気な方も多いだろうが、張り合う気がまるでない。(日本語:「・・・歩歩いた」、字がダブる。英語:walked … steps ダブらない)
 浄智寺まで行き、共同ライターと柵の外から拝観。

秋の太陽。

おまけ:「オイシイ」と読んだ者がいる。

「最後の一葉」

冬桜を見て帰宅すれば、熱心なリスナーの方から新聞の投稿記事が届いていました。加藤さん、傍線も含め、ありがとうございました。

寄稿された井上さんは高校時代に聞いてらしたのですね。私も違う年号の同じ時代にOさんを知り染めました。市井の人々の人生を祝福するかのようなエンディングは、O. Henry endingというフレーズが生まれたほど素晴らしいもので、かつ最後まで読ませる最高の手だと思わずにはいられません。よく読みましたと祝福され、暖かい気持ちになるのでした。
 過去にOさんの作品は幾点もラジオドラマ化しましたが、やはりこの「一葉」は、テーマ性、構成、イントロ部のヴィレッジの描写、会話部分のリアルさと美文調の語りとの対比、そして最後の長ゼリなど、スタートからフィニッシュまで見事と思います。

見上げれば 秋の夜空に 冬桜

「精いっぱい生きる」のFULLについて

精いっぱいって? と考えながら一日をフルに使ってしまったりするとき、LIFEは鞘の中のKNIFEのようだと感じることがある。それはそうと英語では

  He lived a full life.

とか、

  She lived a/her life to the full.

と言える。相変わらず形容詞になったり名詞になったり英語は品詞苦ものだが、どちらのfullにも、容器の中に100%いっぱいに入ったイメージがある。

 ところが、同じ100%のperfectには”the perfectest”という最上級が無いのに(在るぞとばかり使われることもあるが)、THE FULLESTは特に人生に関してOKなのだからfullっている。

  She/He lived a/her/his life to the fullest.

と言える。溢れんばかりの人生賛歌だ、(X) lived the fullest lifeとはならないが。FULLYニュースで恐縮。この癖もFULLY払いたいものだ・・・

 

 

Falling for Fall

Where did fall go?という修辞疑問文が吹き飛ぶような昨日までの上天気。今日はオオ寒ムデイだが、ここ数日のawesome autumn daysに近所の公園目指せば途中の側溝の崖まで秋丸満艦飾ではないか。

キノコ vs.ヒトノコ。Fungi vs.Fun Guy?

Glad I’m falling for fall that I thought had gone.

年齢への配慮

若い時代の話の最後に、「もう大昔の話(です)よ」とまとめることがある。英語でも、

  It was such a long time ago.(ずうっと昔のことですよ)
  It’s ancient history.(古代史にあったことです)

という表現はよく聞く。ただ、そこで途切れて間が空くことがある。そんな時、互いに古くなっていても、相手が女性であろうと男性であろうと、次のフレーズを返すことを覚えていて損はない。

  Not that long ago.(そんなに昔では)

 言われた側はニコ、言った側は何気ない風情で話が再開すれば、それなりによいのでは。

ホトトギスの胸とガマの腹

野草のホトトギスが入口付近に年々増え、段々好きになってきている。茶道の先生だった祖母から茶花(ちゃばな)をいくつか教わったことがあるが、その影響か、基本的に花は野の草風のものが気に入っている。ミズヒキ、シャガ、そしてこのホトトギスもそのひとつだ。(作法もあらばこそ投げ入れ20秒フラット。)

不完全なものに美しさを見出す、という茶や茶花の精神があるようだが、完全なものなど、この世にはないのだから至言だ。そこがまた面白いし美しいし、That’s the fun/beauty of it!なのだ。生け方も、どうですこの工夫・豪華さ・シンメトリー! といった気配を嫌うし、それが自分に合っていると思うのは、やはり祖母の家の庭や茶室を見ていたせいかもしれない。といっても不器用で不作法の自分は、茶花に格付けがあると知るや花白む。上下を付けようと、ヒエラルキーに飾ろうと、多年草の野草たちは気にも止めず、荒らされない場所でなら、人間よりも長生きするに決まっている。

英語ではtoad lily(ガマユリ)らしく、蟇の腹の斑点に由来する。一方原名の和名は、ホトトギスの胸の斑点からとあり、これよろしとしたい。あまり陽の当たらぬところでひっそりと咲くともあるが、野球場のウェーブのように群れ咲く日を想っていますよ、ホトトギスさん。

「難しそうですね」と言われて「でも、そこが面白いので」と答えてみる

英会話で「面白い」「楽しい」を表すのが、あの3文字1音節の偉大なるF U Nです。But that’s fun.でも納得感はありますが、形容詞を使うより、「面白さ」「楽しさ」を表す名詞を使って、But I’m having fun.と言う手はいまひとつ弱い。名詞に、「まさに」「その」的響きを持つT H Eの冠をかぶせて、

  But that’s the fun.

そうそう、そしてもう一息、「何の面白さ?」「何のって、話題になってることですよ、その面白さ、楽しさ!」なのですから、さらに限定して、

  But that’s the fun of it!

やりました。That sounds tough.(難しそう・大変そうですね)と言われて、何だか暗い返答になってしまうことがあるけれど、「ブッザッツ・ズファノヴィt!」で楽になりましょう。(楽に言えない場合はゆっくりから) Keep on smiling!!